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法令まとめ3

昨日、一昨日とアップした法令のまとめその1、その2を見ることができませんというコメントをいただきました。
コメントを頂いた方以外の方でも見られなかった方はみえますでしょうか?

私自身、他の回線で他のPCを用いて見てみたのですが無事開けたのですが・・・
見られなかった方がみえましたら大変申し訳ございませんでした。
どのように修正していいか分かりませんので、まだそのままなのですが・・・

今日も昨日、一昨日に続き、法令について暗記しておきたい重要事項をまとめてみましたが、見られなかった方、見れてますでしょうか?

法令のまとめその3
 → ココ


このまとめは、第7版の放射線概論を基に作成したものです。
したがって、平成24年6月改正前の放射線障害防止法の内容ですので、改正後の現行の法律とは異なる部分もあるかと思いますが、ご了承頂きたく思います。
試験対策では法改正がされた部分について必ず確認して下さい。


放射線障害防止法の改正は文科省のHPに新旧対照表がPDFファイルで見られるようです。
 → http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/06030110/1291489.htm


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法令まとめ2

昨日に続き、法令について暗記しておきたい重要事項をまとめてみました。

法令のまとめその2
 → ココ


このまとめは、第7版の放射線概論を基に作成したものです。
したがって、平成24年6月改正前の放射線障害防止法の内容ですので、改正後の現行の法律とは異なる部分もあるかと思いますが、ご了承頂きたく思います。
試験対策では法改正がされた部分について必ず確認して下さい。


放射線障害防止法の改正は文科省のHPに新旧対照表がPDFファイルで見られるようです。
 → http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/06030110/1291489.htm


法令まとめ1

7月も残り少なくなりましたが、今年放射線取扱主任者試験を受験される皆さんは勉強に頑張っていることと思います。
物理、化学についてはこのブログでもいろいろと書いてきましたが、試験も近づいてきましたので、少し法令についても暗記しておきたい重要事項をまとめてみました。

ただ、このまとめは、第7版の放射線概論を基に作成したものです。
したがって、平成24年6月改正前の放射線障害防止法の内容ですので、改正後の現行の法律とは異なる部分もあるかと思いますが、ご了承頂きたく思います。
試験対策では法改正がされた部分について必ず確認して下さい。



放射線障害防止法の改正は文科省のHPに新旧対照表がPDFファイルで見られるようです。
 → http://www.mext.go.jp/b_menu/houan/an/06030110/1291489.htm

法令のまとめその1
 → ココ

あくまでまとめですので、このまま読んでも分かりづらいかもしれませんので、放射線概論または参考書を読んだ上でご覧下さい。

法令のまとめは数日に分けてアップしていきたいと思います。


ブラッグ・グレイの空洞理論

管理測定技術の試験で出題されるブラッグ・グレイの空洞理論について重要事項をまとめました。

ブラッグ・グレイの空洞原理に関しては、
 平成18年度管理測定技術問2Ⅱ
 平成21年度管理測定技術問2
 平成23年度管理測定技術問2
に出題されています。

平成21年度管理測定技術問2を何回も解いて身に付けておけば大丈夫だと思います。

ブラッグ・グレイの空洞原理
 空洞電離箱法が用いて吸収線量を求める方法です。


・空洞電離箱の空洞気体として一般的には空気を使用、壁物質としてはグラファイトやアルミニウム
・X、γ線を照射して空洞気体に生成したイオン対の数は、生成した電離電荷をQ[C]、電気素量をeとして
   

・空洞気体における吸収線量Dg[Gy]は、気体のW値をW[eV]、内容積をV[m3]、密度をρ[kg・m-3]として
 

・壁物質の吸収線量Dw[Gy]は、二次電子に対する壁物質及び空洞気体の平均質量阻止能をSw、Sgとして
 

吸収線量はエネルギーフルエンスφに質量エネルギー吸収係数μm,enを乗じたものであるから、
 

これは単位で考えると分かりやすいかと思います。
  

空洞電離箱周辺のエネルギーフルエンスφが均一という条件の場合において、
・空洞電離箱の周辺の物質の吸収線量Dm[Gy]は、X線やγ線に対する周辺の物質及び壁物質の質量エネルギー吸収係数をμm,en、μw,enとして
 


参考までに、
 エネルギーフルエンスの単位は[J・m-2]
 質量エネルギー吸収係数の単位は[m2・kg-1]

 線エネルギー吸収係数の単位は[m-1] 


ブラッグ・グレイの空洞原理では、X線やγ線による吸収線量を

①空洞電離箱内の気体から生成したイオン対を求めた後、気体の吸収線量Dgを求める
②空洞電離箱内の気体の吸収線量Dgから、平均質量阻止能Sを用いて壁物質の吸収
 線量Dw
を求める
③壁物質の吸収線量Dwから、質量エネルギー吸収係数μenを用いて空洞電離箱周辺
 の物質の吸収線量Dm
を求める

の順で求めます。





 

細胞の生存率曲線(標的説)

今日は生物に関する話題で、細胞の生存率曲線について書きたいと思います。
平成18年度物化生問6Ⅰに出題されています。

試験問題として出題される生存率曲線は「標的説」です。標的説は酵素やウィルスによく適合するといわれています。
 ①1標的1ヒットモデル
 ②多標的1ヒットモデル

について覚えてください。

ヒット理論
 線量Dの放射線によって標的に平均m個のヒットが生じたとすると、実際に標的にr個のヒットが生じる確率P(r)は以下のポアソン分布に従います。


 

①1標的1ヒットモデル
細胞内に標的が1個あり、これがヒットされると細胞は死に至ると仮定するモデル

線量D0で平均1個ヒットするとして、線量Dでは平均D/D0個ヒットするので、
 生存率Sは、

 

両辺の対数をとると、

 

縦軸に対数目盛で生存率Sを、横軸に線形目盛で線量Dとすることで右下がりの直線になり、その傾きは1/Doとなります。
線量D0における生存率は1/e=0.37(37%)であり、このD0を平均致死線量といいます。

・D0が大きい→直線の傾きが緩やか→感受性が小さい
・D0が小さい→直線の傾きが急→感受性が大きい


②多標的1ヒットモデル
細胞内に標的がN個あり、これら全てヒットされると細胞は死に至ると仮定するモデル
 

 生存率Sは、

 

線量DがD0よりも十分に大きい高線量域のときには、

 

両辺の対数をとると、

 

縦軸に対数目盛で生存率Sを、横軸に線形目盛で線量Dとすることで、1標的1ヒットモデルと同様右下がりの直線になり、切片がN、傾きが1/D0となります。
多標的1ヒットモデルでは、高線量域の直線部において、生存率を37%減少させるのに必要な線量がD0となります。



【まとめ】
1標的1ヒットモデル、多標的1ヒットモデルを表す図

 ヒットモデル図

 線量-生存率曲線


①1標的1ヒットモデル
  

 

②多標的1ヒットモデル
 

 

D0:平均致死線量(標的1個当り平均1ヒットを生ずるに必要な線量)
N:多標的1ヒットモデルでの理論的な標的数
Dq:肩の大きさを表す指標(準しきい値)


内部転換と核異性体転移の基本事項

覚えておきたい競合過程
 ①β+壊変とEC壊変、②オージェ電子と特性X線、③内部転換とγ線放出
があります。

①β+壊変とEC壊変
 7/18の記事「壊変に関する基本事項」で書きました。
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-139.html

②オージェ電子と特性X線
 7/21の記事「特性X線、オージェ電子などの基本事項」で書きました。
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-141.html

③内部転換とγ線放出
今日はこの「内部転換とγ線放出」についてもう一度復習して下さい。
内部転換に関する問題は、毎年物理の試験で1問は出題されていると思います。

内部転換
 原子核が励起状態(不安定な状態)にあるときに光子であるγ線を放出して安定な基底状態に転移する代わりに、軌道電子を放出して安定な基底状態に転移することがある。この転移を内部転換といい、放出された軌道電子を内部転換電子という。

・内部転換電子は放出されるγ線のエネルギーよりも軌道電子の結合エネルギー分だけ小
 さくなる。
・内部転換電子のエネルギーEeは、γ線のエネルギーをEγ,軌道電子の結合エネルギーを
 Ebとして、
 
 

・結合エネルギーEbはK殻よりもL殻の方が小さいため、放出される内部転換電子のエネル
 ギーはL殻から放出される場合の方が大きくなる。
・内殻の電子が放出されやすい(K殻)
・内部転換は軌道電子が放出されるため特性X線またはオージェ電子放出が起こる。
・内部転換は原子番号Zのおよそ3乗に比例するため、内部転換は質量数が小さい原子核
 よりも大きい原子核で多くみられる。
・内部転換は軌道電子が放出して起こるため、軌道のエネルギー準位に依存する線スペク
 トルを示す。
 よって、内部転換電子は、線スペクトルを示す。
・内部転換が起こっても、原子番号は変わらない。


内部転換係数
 γ線放出に対する内部転換電子の放出する割合のこと。
 内部転換係数αは、γ線を放出する割合をPγ、内部転換電子を放出する割合をPeとして、

 

内部転換係数αが与えられているとき、γ線の放出割合Pγは、

  であるから、

  
 ↑この式は重要です

核異性体転移
 原子核の励起状態(不安定な状態)が比較的安定ですぐには基底状態に転移しない場合がある。この状態を核異性体(IT)といい、この核異性体からの転移を核異性体転移という。


核異性体転移に関しては、137Csが試験で最もよく出題されています。

 
 
この壊変のため、137Csはβ-壊変ながら、γ線源(662keV)としてよく知られています。




ミルキング、テクネチウム99mTc

化学や物化生で出題されるミルキングについて覚えてください。

ミルキング
 放射平衡にある親核種と娘核種の混合物から娘核種を化学的に単離する操作


 ミルキングは、医学診断に使用される強力な放射性物質を得る手法の1つである。
 強い放射能の99mTcはSPECTのような医学診断に使用されるが、半減期が6時間であるため1日で16分の1にまで減少してしまう。これを補うために99mTcの親核種である99Moを保有して、β-崩壊を起こして生まれる99mTcを分離・利用する。
 このように親核種と娘核種の放射平衡関係を利用して放射能を持つ娘核種を得る方法をミルキングと呼ぶ。

 99mTcは通常ミルキングで製造する。

  過渡平衡

  永続平衡

ミルキングに用いられる親核種
 Mg Ar   Ge  Y  Sr   Mo Te  Cs   Ba Ra
 ま あるい  芸者 Y字ストロー もって  せしめた   バラ

 
ミルキングに用いられる装置をジェネレータという。


核医学で重要核種



・IT 半減期6h 141keVγ線放出 井戸型(ウェル型)NaI(Tl)シンチレーションで測定
・インビボ検査(シンチカメラ、SPECTなど)向きの核種
  ECまたはITで低エネルギーγ線放出核種(100-200keV程度)がいい
  体内投与のため、半減期は短いものがいい
  インビボ検査向きの核種は、99mTcの他、123I,201Tl,67Ga

   123I : EC100% 13.3h 159keVγ線
   201Tl : EC100% 3d 167keVγ線
   67Ga : EC100% 3.3d 93.3keVγ線

・テクネチウムジェネレータで生成(アルミナカラムを使用)
 平成20年度物化生問3Ⅱ,Ⅲ
 放射線概論P.139

 ①99Moの生成反応
  無担体の99Moを合成可能
   

 ②ミルキング 
 


 

結合エネルギーに関する基本事項

結合エネルギー、平均結合エネルギーに関する問題は物理でよく出題されています。
是非、重要事項は覚えてください。
(放射線概論P.38-40)

質量欠損ΔM
 原子核の質量差で、構成核子の質量の総和から原子核の質量を引いたもの


 

この質量差は、核子の間に働く核力やクーロン力による。

 原子核内はプラスの電荷を帯びた陽子と電気的に中性な中性子が存在しており原子核全体としてはプラスになっており陽子-陽子間にはクーロン力が働いている。
 原子核内にはクーロン力よりも強い核力が働いているため陽子同士は同じ原子核内に存在できるのである。

結合エネルギー
 質量欠損ΔMをエネルギーに換算したもの


 原子核の質量は、構成している中性子の質量と陽子の質量の和よりも質量欠損分だけ小さくなる。
 質量欠損をエネルギーに換算したものが結合エネルギーであるから、原子核の質量は、構成核子の質量の総和(中性子の質量と陽子の質量の和)よりも結合エネルギー分だけ小さい。

平均結合エネルギー
 結合エネルギーを核子数(質量数)で除した核子1個当たりの結合エネルギー
 

 平均結合エネルギーは、Z=26(核子数A=60)のFe付近までは核子数(質量数)とともに上昇し、その最大値はおよそ8.8MeVであり、その後は減少する。
 また、平均結合エネルギーは質量数=4のHeでも極大(およそ7MeV)をとる。
(Heの原子核はα粒子であり、α線は特異的である)


以下のことは暗記してください。
・原子核の質量は構成している中性子の質量と陽子の質量の総和よりも質量欠損分だけ
 小さい
・質量欠損をエネルギーに換算したものが結合エネルギーである
・平均結合エネルギーは質量数60近く(Fe)で最大(8.8MeV)となり、その後は減少する
・質量数4のHeでも極大値(およそ7MeV)をとる(Heの原子核はα粒子であり、特異的)



放射性同位体

今日は重要な放射性核種で代表的なものについて書きたいと思います。
是非暗記しておきたい放射性核種については、本ブログの重要核種のカテゴリに書いてありますのでご覧下さい。

○単核種元素:安定同位体が1つである元素
 9Be19F23Na 27Al31P 45Sc55Mn59Co75As93Nb 89Y103Rh
                                127I133Cs197Au209Bi
 別荘ふうな  あるプレイス すごく真面目なこひ(恋)に溺れ 一途に浪人 
                                       愛せよ乙女美人

○放射性同位体のみで安定同位体が存在しない元素
 テクネチウム 

 プロメチウム

 ポロニウム以上の元素
 (アクチノイドは全て放射性)

 が安定元素で一番重い

○リン
 :安定
 :β+
 :β- 14日 1.711MeVのβ線のみ γ線は放出なし
 :β- 25日 250kVのβ線のみ γ線は放出なし 解像度いい

○ヨウ素
 :安定
 :EC100% 13.2時間 159keVのγ線とTeの特性X線27.5keV
 :EC100% 60日 35.5keVのγ線とTeの特性X線27.5keV
 :β- 25分 443keVのγ線の反跳(ホットアトム)で生成
 :β- 1570万年 2次宇宙線と大気中のキセノンの反応で生成 
 :β- 8日 β:334keV γ:364keV 甲状腺治療に使用
 
○鉄
 :安定
 :EC100% 2.7年 5.9keVMnの特性X線 β線,γ線放出なし 蛍光X線源
 :β- 45日 γ線放出  

○ストロンチウム
 :安定
 
 :β- 28.8年 546keVβ線のみ
 

○塩素
 :安定
 :β-,EC β線のみ
 :β- γ線放出



放射平衡の基本事項

放射平衡に関する重要事項について記載します。
放射平衡に関しては以下の3つに分類できます。

 ①永続平衡、②過渡平衡、③放射平衡が成立しない

全て重要ですので、是非理解するとともに式は暗記してください。
(放射線概論P.134)

A:親核種1 B:娘核種2 C:娘核種3

 

親核種1の原子数

 

娘核種2の原子数

 

通常、娘核種2の最初の原子数N20=0であることが多い。

①永続平衡
・親核種1の半減期が娘核種2の半減期に比べて非常に長いときに成立(T1>>T2)
・親核種1の放射能と娘核種2の放射能が等しくなる

  
  
 
 

 

 

 娘核種2の放射能A2は以下の式にしたがってに従って親核種の放射能A1に近づきます

 


②過渡平衡
・親核種1の半減期が娘核種2の半減期に比べて長いときに成立(T1>T2)
・娘核種2の放射能は親核種1の半減期に従って減少していく
・娘核種2の放射能が親核種1の放射能よりも大きくなる
・娘核種2の放射能が最大となる時間では、娘核種2と親核種1の放射能とが等しくなる


 

 

 

 

 

③放射平衡が成立しない
・親核種1の半減期が娘核種2の半減期により短いときは放射平衡は成立ない(T1<T2)
・親核種1の放射能と娘核種2の放射能の和である全放射能が時間とともに初めから減少していく


放射平衡が成立する、しないに関係なく娘核種2の原子数が最大になる時間は、

 



特性X線、オージェ電子などの基本事項

試験まで1ヶ月となりました。
数日前から、重要事項の復習を書いています。
基本事項を抑えることは、確実に得点する上で非常に重要なことです。


X線やγ線はいずれも光子と呼ばれている電磁波ですが、定義は以下のとおりです。

X線:原子から放出される光子(制動X線、特性X線など)
γ線:原子核から放出される光子

核異性体転移は原子核の励起状態であるからγ線が放出、または内部転換電子の放出)

制動X線
・電子が原子の近くを通過すると原子核又は電子のクーロン力で曲げられて放射
・物質の原子番号の2乗に比例し、入射粒子の質量の2乗に反比例
・電子での制動放射のみが問題となり、陽子線やα線など重い粒子では問題にならない


特性X線
 軌道電子がエネルギーを得て軌道外に放出された状態(励起状態)にある原子はX線を放出して基底状態に戻る。このX線を特性X線という。
 K殻に空席がある場合にL殻の電子が遷移してきたときに放出される特性X線のエネルギーEK-Lは、EK-L=(EK-EL)となる。

オージェ電子
 励起状態の原子が特性X線を放出せずに外側の軌道電子を放出して基底状態に戻る過程をオージェ効果といい、放出される電子をオージェ電子という。
 K殻に空席がある場合にL殻の電子が遷移してきたときに放出されるオージェ電子のエネルギーEK-Lは、EK-L =(EK-EL)-Eb となる。Ebは放出される軌道電子(オージェ電子)の結合エネルギーである。

蛍光収率
 励起状態にある原子核は、不安定な状態になっているためエネルギーを放出して安定な状態である基底状態に戻ろうとする。放出されるエネルギーとして特性X線やオージェ電子がある。特性X線とオージェ電子は競合過程(どちらかが必ず起こる)である。
 原子番号がZ=32(Ge:ゲルマニウム)まではオージェ電子が起こりやすく、それ以上の原子番号では特性X線が起こりやすい。
(放射線概論P.33図2.5)

特性X線またはオージェ電子が放出されるもの
・光電効果
・内部転換
・軌道電子捕獲(EC)
・コンプトン効果



覚えておきたい線スペクトルと連続スペクトル

線スペクトル
 α線、γ線、オージェ電子、特性X線、内部転換電子、光電子

連続スペクトル
 β-、β+、コンプトン電子や散乱光子、制動放射線、核分裂片エネルギー
 熱中性子のエネルギー分布(マックスウェル・ボルツマン分布に従う)




原子、原子核などの基本事項

原子、原子核の基本事項です。
是非覚えてください。

原子:正の電荷をもつ原子核とその周りまわる電子から構成

原子の大きさ


原子核:陽子と中性子から構成(陽子と中性子を核子という)

原子核の大きさ


原子核の半径


同位体:陽子数が同じで中性子数が異なる(電子数は等しいため化学的性質は同じ)
同中性子体:中性子数が同じで陽子数が異なる
同重体:陽子数、中性子数が異なり、質量数は同じ


以下の数値も覚えておくと役に立ちます。

原子質量単位:12Cの中性原子1個を12uと定義
 

 

陽子の質量(静止エネルギー)
 

中性子の質量(静止エネルギー)
 

電子の質量(静止エネルギー)
 

中性子は陽子より重い



壊変に関する基本事項

α壊変
 α粒子であるヘリウムの原子核を放出する壊変であるため、原子番号は2減少し、質量数は4減少します。
 

 

 質量数の大きな核種のいくつかはヘリウムの原子核(α粒子)を放出することにより、エネルギー的に安定な状態に転移します。原子核内のα粒子が原子核から放出されるためにはクーロンエネルギー障壁を超える必要がありますが、α壊変で放出されるα線のエネルギーはこれよりも小さく、古典物理学ではエネルギー保存則を破ることになり、α粒子が放出されることはありません。
 α粒子は、量子力学のトンネル効果によりクーロン障壁を通り抜けて放出されます。

(放射線概論P.45)

β壊変には、β-壊変β+壊変軌道電子捕獲(EC)があります。

β-壊変
 β-壊変は、原子核内の中性子が陽子に壊変するもので、このとき電子(β-)と反ニュートリノを放出します。  
 原子番号は1つ増加し、質量数は変化しません。


 

 中性子の半減期は615秒である。

β+壊変
 原子核内の陽子が中性子に壊変するもので、このとき陽電子(β+)とニュートリノ(ν)を放出します。
 原子番号は1つ減少し、質量数は変化しません。


 

 原子核中の陽子数が中性子数より多いときは、クーロン力による反発エネルギーが高くなり、陽子が中性子に壊変した方がエネルギー的に安定になります。
 β+壊変するもにに、中性子数よりも陽子数が大きい核種としてPET製剤に利用される11C、13N、15Oなどがあります。

 陽電子(β+線)は電子の反粒子です。
 基本的には電子(β-線)と同じ振る舞いをするため、電子と同様、制動放射線も出し、また質量も同じです。
 β+線とβ-線の違いは、β+線は消滅放射線を出すことです。
 エネルギースペクトルは電子と同じく連続スペクトルですが、その形状は異なります。
 β+壊変は、電子及び陽電子の静止エネルギーの和である2mec2(=0.511MeV×2)以上のときに起るため、壊変前後の中性原子の質量差では電子の2倍の質量以上で起こります。壊変前後の中性原子の質量差が電子の2倍の質量以上ないときにはβ+壊変の競合過程である軌道電子捕獲(EC)壊変が起こります。


軌道電子捕獲(EC)
 軌道電子捕獲は、原子核の陽子が軌道電子と結合して中性子となり、ニュートリノを放出する現象です。 β+壊変との競合過程となりますので、β+壊変同様、原子番号は1つ減少し、質量数は変化しません。


 電子軌道に空孔が生じ、そこへ外側の軌道電子が遷移した場合には、特性X線またはオージェ電子が放出されます。K軌道及びL軌道における電子の結合エネルギーをEK及びEL とすると、特性X線のエネルギーはEK-EL、オージェ電子のエネルギーはEK-2ELとなります。




放射能を求める式の復習

基本的なことの復習です。

物理、化学、物化生の試験では放射能を計算する問題がよく出題されます。

放射能を求める式は、みなさんもう暗記していると思います。
放射能の定義は単位時間あたりの壊変数で、放射能の単位[Bq](ベクレル)は1秒あたりの壊変数[s-1]です。

定義に沿って考えると、放射能A[Bq]を表す式は、

 

ここで、λは壊変定数、Nは原子数です。

壊変定数を表す式は半減期Tを用いて以下の式で表されます。この式も是非暗記しておいてください。

 

よって、放射能A[Bq]を表す式は、

 

上式の

 

はアボガドロ数×モル数で原子数Nを表しています。
モル数は質量[g]/原子量になります。


まとめ(以下のことは必ず覚えておいてください)

・モル数=質量[g]/原子量
・原子数N=アボガドロ数×モル数(アボガドロ数=6.02×10^23)
・放射能の計算式
 

実際計算するときには、「0.693≒0.7」、「6.02×10^23≒6.0×10^23」で計算してよいと思います。
また、半減期が「年」で与えられているときは、「1年=3.16×10^7秒」を覚えていると役に立ちます。



標識化合物、PET診断、核医学の利用

生物の試験では、問1または問2で、標識化合物や核医学に利用される核種に関する問題がよく出題されます。

例えば、

平成17年度生物問1:タンパク質の合成に適切な標識化合物
平成18年度生物問2:DNA合成の定量に適切な標識化合物
平成19年度生物問1:タンパク質の定量に適切な標識化合物
平成20年度生物問1:標識化合物の利用法(タンパク質合成、光合成、DNA合成など)
          問2:PET診断に利用される化合物
平成21年度生物問1:PETによる腫瘍検査に適切な化合物
          問2:標識化合物の利用法(DNA合成、タンパク質合成など)
平成22年度生物問1:標識化合物の利用法(RNA合成、糖合成、タンパク質合成など)
平成23年度生物問1:PET製剤に適切な化合物
平成24年度生物問1:標識化合物の利用法(タンパク質合成、赤血球の寿命など)


主要な標識化合物の利用法については是非暗記してください。

・DNAの合成量の測定:[3H]または[14C]チミジン
・RNAの合成量の測定:[3H]または[14C]ウリジン
・タンパク質の測定:[3H]または[14C]、[35S]ロイシン、メチオニン、ヒスチジン
・DNAケーシング(塩基配列の決定):[α-32P]dCTP
・ラジオイムノアッセイ(RIA):[125I]標識化合物
・イムノラジオメトリックアッセイ(IRMA): [125I]標識化合物



PET(陽電子放射断層撮影)診断:11C,13N,15O,18F
ココ → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

・脳腫瘍診断:[11C]-メチオニン
・腫瘍診断:[18F]-フルオロデオキリグルコース([18F]-FDG)
 ([18F]-FDGは脳や心筋などエネルギー消費量が大きいものには不適)
・脳血流量:[15O]-H2O
・脳酸素消費量:[15O]-O2



その他
・クロム酸ナトリウムは赤血球の寿命や血流量の測定
 (平成17年度生物問2、平成24年度生物問1で出題)

核医学に利用される核種は、このブログでも重要核種として取り上げましたが、重要ですので是非覚えてください。
ココ → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-37.html



PLD回復

昨日はSLD回復について書きましたので、今日は細胞が損傷を受けた場合のもう一つの回復であるPLD回復について覚えて欲しいことを書きたいと思います。

PLD回復(潜在的致死損傷からの回復)
 本来であれば死に至る細胞が、照射後に置かれる条件により損傷が回復することをいいます。
(放射線概論P.275)


PLD回復で覚えたいこと
・PLD回復には以下の2種類があり、6時間以上経過した後に条件を変えてもPLD回復は見
 られません。
 ①1時間以内に回復が終了するもの
 ②照射後2-6時間かけて回復が行われるもの
・高LET(中性子線、α線、重粒子線など)ではPLD回復は無いか小さい
(高LET放射線ではDNA2本鎖切断が多くなり、回復は難しくなる) 
・生存曲線の直線部分の傾きが緩やかになる(D0が大きくなる)
・生存率の上昇は照射後6-7時間で最大となり、それ以降は変化しない


SLD回復、PLD回復は細胞の生存率曲線のグラフを用いて説明されることが多く、「肩」「直線部分の傾き」「D0」「Dq」「N」などといった言葉が出てきます。
細胞の生存率曲線は重要な分野ですので、また時間があればこのブログでも取り上げたいと思います。

細胞の生存率曲線に関しての過去問題は以下のようなものがあります。

平成18年度物化生問6
平成21年度物化生問6



SLD回復

今日は生物に関して、細胞が損傷を受けた場合の回復の一つであるSLD回復について覚えてください。

SLD回復はElkindさんが発見したためにElkind回復とも呼ばれます。

SLD回復(亜致死損傷からの回復)
 高線量率で短時間に照射(急照射)するよりも、低線量率で長時間にわたり照射(緩照射)した場合の方が影響が小さくなる。損傷が回復するためである。


 SLD回復


SLD回復で覚えたいこと
・分割照射では同じ大きさの肩が2つ見られる
・肩が2回現れるが、直線部分の傾きは変化しない(D0は変わらない)
・生存率の上昇は照射後12時間で最大となり、それ以降は変化しない
・低LET放射線(X線、γ線)ではSLD回復がある
 高LET放射線(中性子線、α線、重粒子線などでは無いか小さい
 (高LET放射線では、生存曲線の肩が小さい、Dqが小さい、N≒1で指数型である) 
 (高LETではDNA2本鎖切断が多くなるため、回復は小さい)

  
細胞周期で見てみると、
・G2期からM期では放射線感受性が高い 
   → 生存率曲線の肩が小さい SLD回復が小さい 直線に近い
・S期後半では放射線感受性が低い → 肩が大きい SLD回復が大きい
 S期後半~G2期の放射線感受性が低いのは相同組換え修復に必要な相同なDNAが複
 製されたばかりで距離的に近く効率よく修復が進むためである。
 (放射線概論P.269)


阻止能

今日は阻止能について少し書きたいと思います。
阻止能も物理の試験では非常に出題頻度が高い分野です。

阻止能や飛程については、以前このブログでも「重荷電粒子と物質の相互作用」のタイトルの中でで少触れました。

荷電粒子が単位長さあたりに失うエネルギー損失が阻止能で、
阻止能Sは
 
 

質量衝突阻止能Sm,colは

 

ここで、多くの元素においては、
 
 

であり、物質にあまり依存しない値であるから、質量衝突阻止能は物質の状態によらずほぼ一定の値となります。

ここで、是非覚えておいて欲しいことは、

・阻止能は、入射粒子の有効電荷zの2乗に比例し、速度vの2乗に逆比例する
・入射粒子の質量mには依存しない
・質量衝突阻止能は相互作用を起こす物質の原子番号Zに比例し、質量数Aに逆比
 例する
 この比は元素によらず、ほぼ一定(≒0.5)であるので、物質によらない値となる


「重荷電粒子と物質の相互作用」に記載した重荷電粒子の飛程及び阻止能を表す式も再度復習して是非暗記しておいてください。


酸素増感比(OER)

本日、ブログの大先輩でもあります虹法師さんから10000アクセスのお祝いのコメントを頂きました。これもひとえに、このブログにお越し頂いている多くの方々のおかげだと心から感謝しています。ありがとうございます。

これからも少しでも放射線取扱主任者の資格取得を目指している皆さんのお役に立てるブログにして行けるよう頑張って行きたいと思っています。今後ともよろしくお願い致します。


さて、今日は昨日話に出ました酸素増感比(OER)について少し書きたいと思います。

放射線の酸素効果については、以前少しだけ触れたことがあります。

間接作用の効果としては、以下の4つがあります。
http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-104.html
(放射線概論P.260-261)
・希釈効果
・酸素効果
・保護効果
・温度効果


放射線の酸素効果とは、
 細胞の放射線に対する感受性が,酸素濃度の高い場合に大きくなり,逆に酸素濃度が低い場合には低下する現象のことをいいます。


その酸素効果の指標として酸素増感比(OER)があり、酸素がない状態下と酸素がある状態下で同じ生物効果を与える放射線の線量の比で、次式で表されます。

  無酸素下である効果を得るのに必要な線量_
 酸素存在下で同じ効果を得るのに必要な線量


OERと線エネルギー付与(LET)との関係を表した図は以下のようになります。
この図は覚えておいてください。 

 OER.jpg

  
・OERは低LET放射線では2.5~3で、粒子線のような高LET放射線では低LET放射線より
 も酸素による放射線感受性の変動が小さく1に近づきます。
(放射線概論P.261)
・腫瘍組織(ガン組織)は低酸素状態を含み、放射線感受性が正常細胞より低下し放射線
 抵抗性になります。
・酸素効果は照射時に酸素が存在することが必要であるため、照射後に酸素濃度を高めた
 としても効果はありません(放射線概論P.261)


酸素効果を高める低酸素細胞増感剤
 低酸素細胞増感剤は、低酸素細胞であるがん細胞に増感作用を持ち、酸素細胞である正常細胞には増感作用を示さないものでがん治療薬剤として期待されるものです。低酸素細胞増感剤はそれ自身は電子を取り込むことで還元され、相手側を酸化するため電子親和力を有するものが用いられます。(放射線概論P.313)

低酸素細胞増感剤:メトロニダゾール、ミソニダゾール

放射線増感剤:
 BUdR(5-ブロモデオキシウリジン)、IUdR(ヨードデオキシウリジン)
 BUdRはウリジンであるが、構造がDNA構成物質であるチミジンと類似のため、DNAに取
 り込まれやすい。

 ただのウリジンはRNAの合成の標識化合物として用いられることに注意



生物学的効果比(RBE)

今日は生物でよく出題されているRBEに関して少し書きたいと思います。

生物学的効果比(RBE)
 放射線の種類により生物学的影響の強さが異なることを表すための指標で、以下の式で表されます。(放射線概論P.305)


  ある効果を得るのに必要な基準放射線の吸収線量_
  同じ効果を得るのに必要な試験放射線の吸収線量


・基準放射線には通常エックス線が用いられます。
・RBEは種々の放射線についてその値が異なり、ほぼ線エネルギー付与(LET)に依存して
 上昇し、LETがおよそ100[keV/μm]でピークを示し、非常に高いLETではRBEはかえっ
 て低下します。

・ICRPは低線量における確率的影響のRBEにもとづいて種々な放射線に対する放射線荷
 重係数を定めています。

RBEは100[keV/μm]まではLETの増加と共に上昇していくが、OERはLETの増加と共に
 減少していく


OERとは酸素増感比のことをいいます。OERについては次回解説したいと思います。
(放射線概論P.261)

RBEと線エネルギー付与(LET)との関係を表した図は以下のようになります。
この図は覚えておいてください。 

 RBE.jpg

体調管理に気をつけてください

ここ数日暑い日が続いていますが、皆さん体調は大丈夫でしょうか?

試験勉強も大切ですが、体調あっての勉強ですので体調管理には十分気をつけて下さい。

試験までまだ1ヶ月以上あります。
この時期は過去問題を解きながら、基本事項と苦手な箇所をしっかりと抑えて下さい。

時々は息抜きをとってリフレッシュすることも大切です。

このブログで「過去問題の解説を配布します」といいながら、なかなか過去問題の解説の作成が進まず、皆さんにご迷惑をお掛けいたしまして誠に申し訳ありません。

第一種放射線取扱主任者試験で最重要科目であると考えられます「物理」、「化学」に関連する解説は早めに作りたいと頑張っています。
(現在物化生の物理、化学の設問の解説を作成中です)

現在配布できるものは以下のとおりです。

・物理  2005年-2012年
・化学  2005年-2012年
・生物  2006年
・物化生 2005年問1,2,3,4
      2006年問1,2,3,4
      2007年問1,2,3,4
      2012年問1,2,3,4

http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-category-8.html

ご興味のある方は左のメールフォームからご連絡下さい。

  

フルエンス

今日も平成24年度物化生の問題からひとつ話題を書きたいと思います。

平成24年度物化生の試験では問2Ⅱに137Csの壊変に関する問題が出題されています。
この問題は平成22年度物化生問1Ⅲとかなり酷似している問題です。

これらの問題を解くには、フルエンスについて知っておく必要があります。

粒子フルエンス [個/m2] : 単位面積を通過する粒子数
フルエンス率[個/m2/s] : 単位時間当たりの粒子フルエンス
エネルギーフルエンス[J/m2] : 単位面積を通過する放射線のエネルギー量
エネルギーフルエンス率[J/m2/s] : 単位時間当たりのエネルギーフルエンス


平成24年度物化生問2Ⅱでは、まず137Csの点線源から放出される光子の粒子数を(イ)で求め、0.5m離れた位置でのフルエンス率を求めた後、エネルギーフルエンス率を(ウ)で求めるようにしています。
そして、最終的には、137Csの点線源から放出される光子の空気に対する吸収線量を(エ)で求めるようになっています。
(137Csから放出される光子数は平成21年度物理問10にも出題されています)

この問題では(イ)及び(ウ)は何とか計算できますが、(エ)に関しては実際の試験では計算量が大変ですのでまずは飛ばして、時間が余ったら解く程度の考えでよいのではないかと思います。
(実際、私はそうしましたが、結局時間がありませんでした)

実際の試験では、電卓が使用できませんので、計算問題に関しては解ける問題を見極めることも重要になってきます。限られた時間内で6割に到達できるようにするためにも、日頃の勉強で時間を測りながら過去問題を解き、対策を立てておいてください。

フルエンス率[個/m2/s]は単位時間当たりの粒子フルエンスであるため、
例えば、137Csの点線源から放出される光子の数をQ[個/s]とすると、点線源からr[m]離れた位置におけるフルエンス率[個/m2/s]は、すなわち半径r[m]の球の中心に点線源があるのと同じと考えられるので、点線源から放出される光子の数をQ[個/s]を球の表面積で割った値がフルエンス率[個/m2/s]になります。

すなわち、フルエンス率[個/m2/s]は以下の式で表されます。

 

球の表面積は、みなさんよく知っていますように、4πr2ですね。
ちなみに球の表面積は球の体積をrで微分したものになります。
(直感的に半径がΔr増加したときの体積の変化量が表面積になることから分かります)

フルエンス率[個/m2/s]に光子のエネルギーを乗じたものがエネルギーフルエンス率となります。

エネルギーフルエンス率を求める場合は、単位に注意してください。
通常、137Csなどの核種のエネルギーは[keV]や[MeV]で表されますが、吸収線量などの単位では[J]で表さねばなりません。(吸収線量の単位は[Gy]=[J/kg])

[keV]や[MeV]を[J]に変換するためには、1[eV]=1.6×10^-19[J]を用います。
このことも是非覚えておいてください。

フルエンス率、エネルギーフルエンス率の求め方については、放射線概論P.469-470に記載されています。また、放射線概論P.478問2,P.479問3などにも例題がありますので解いてみてください。


核反応のしきいエネルギー

昨日、平成24年度の物化生問1Ⅰについて、相対性理論に関する問題が少しだけですが出題されていることに触れました。

平成24年度の物化生の問1Ⅱでは「核反応のしきいエネルギー」に関して出題がされています。「核反応のしきいエネルギー」については、平成18年度物理問11でも出題されています。

しきいエネルギーに関しては放射線概論ではP.153の化学の第4章に書かれています。
また、放射線概論P.407の「3)中性子による放射化反応を利用する方法」にも少し記載されています。

核反応
 
 

を反応式で書くと、

 

Q値とは核反応エネルギーであり、反応前後の質量をエネルギーに換算した値の差で、以下の式で表されます。

 

MA,Mx,MB,Myは、それぞれターゲット、入射粒子、生成核、放出核の質量を表しています。

核反応において、
・Q値>0ならば発熱反応
 発熱反応では入射粒子のしきいエネルギーはありません

・Q値<0ならば吸熱反応
 吸熱反応では入射粒子が、核反応を起こすのに必要な入射粒子の運動エネルギーであるしきいエネルギー以上のエネルギーを持っていないと核反応は起こりません


 この場合の入射粒子xに必要なしきいエネルギーは、以下の式で表されます。

 

平成24年度の物化生の問1Ⅱや平成18年度物理問11では、この式を用いて計算することが必要となりますので、是非覚えてくださいね。


放射線概論の「1.予備知識」の章

このブログを書き始めた頃、

「放射線概論の「物理学」においてP.21からの「1.予備知識」はさらっと流しましょう」

と書きました。

今、皆さんは放射線概論の勉強を通して実力も蓄え、過去問題で実践向きの勉強をしているかと思います。
そこで、この「1.予備知識」を少し振り返ってみましょう。

この放射線概論のP.21からの「1.予備知識」に関しては物理の試験でも少なからず出題されています。

平成18年度物理問1,2
平成19年度物理問1,11
平成20年度物理問2
平成22年度物理問1
平成23年度物理問1
平成24年度物理問1
平成24年度物化生問1Ⅰ

こうしてみて見ると、物理の問1でエネルギーや波長に関連して出題されている傾向が高いですね。

「1.予備知識」においては相対性理論について少し書いてあります。

粒子の速度が大きくなり光の速度に近づくと質量が大きくなります。
相対性理論における質量を表す式は覚えておきましょう。

 

粒子の速度が大きくなり光速cに近づくと分母が小さくなるため質量m'はmよりも大きくなります。
(放射線概論P.21)

相対性理論の範囲の速度では、質量が大きくなります。
このことは是非覚えておいてください。
平成24年度物化生問1Ⅰでは、このことが問われていますね。

半価層、1/10価層

昨日、管理技術で出題される計算問題について少し触れましたので、今日はその中で出てきた半価層について簡単に書きたいと思います。

半価層に関しては、平成19年度の物化生問1Ⅰでも出題されています。

光子が物資に入射されたとき、光子束φの減弱を表す式は以下の式で表されます。

 

ここで、φ0は入射前の光子束、Bはビルドアップ係数、μは線減弱係数[cm-1]、xは物質の厚さです。

半価層とは、この入射前の光子束φ0を半分にするのに必要な物質の厚さのことを言います。
すなわち、

 

  

両辺の対数をとって、
 
 

 

 

 

 

光子束が細い場合は散乱光子数が減少するためビルドアップ係数はB≒1 になります。光子束が広い場合ば散乱光子数が多くなるためビルドアップ係数はB>1となります。

ビルドアップ係数をB=1とすると、半価層は

 

同様に、入射前の光子束φ0を1/10にするのに必要な物質の厚さのことを1/10価層といい、次式で表されます。

 

管理技術の計算問題など

今まで書いた記事を、今日少し振り返ってみました。

物理、化学に関しては、おおよそ重要事項については書いてきたように思います。
ブログの内容が物理、化学が中心になってしまっていることをお許し下さい。
(第一種放射線取扱主任者試験では物理、化学が合否を決めると私は思っています)

このブログに書いた記事を理解していただければ、物理、化学に関しましては過去問題において合格に必要な6割は超えられるのではないかと思っています。

生物、法規、管理技術に関しては、暗記中心の勉強法で十分合格圏に到達できると思います。
ただ、管理測定技術の科目の測定技術に関しては暗記力よりは理解力を問われます。
放射線測定器の原理などが重要になります。

管理技術においても一部、例えば以下のような計算問題が出題されますので過去問題を通して解けるようにしておきたいですね。

・排液中の放射性物質の濃度に関する問題(半減期と絡めた問題が多い)
 平成17年度問1Ⅱ
 平成18年度問3Ⅳ
 平成19年度問3Ⅲ
 平成20年度問3Ⅲ
 平成21年度問4Ⅲ
 平成22年度問4Ⅱ
 平成24年度問4Ⅲ
  
・作業室内または排気中の放射性物質の濃度に関する問題
 平成20年度問3Ⅲ

・線源からの距離における被ばく線量に関する問題(1cm線量当量率定数に関する問題)
 平成18年度問4Ⅲ
 平成20年度問3Ⅱ
 平成21年度問3Ⅲ
 平成22年度問4Ⅱ
 平成23年度問3Ⅰ

・遮へいに関する問題(半価層、1/10価層に関する問題)
 平成22年度問4Ⅱ
 平成23年度問3Ⅰ

・表面汚染密度に関する問題(これは測定技術に含まれるかもしれません)
 平成19年度問3Ⅲ

・組織荷重係数と等価線量、実効線量に関する問題
 平成19年度問6Ⅱ

その他、有効半減期に関する問題、PET製剤の半減期に関する問題などが過去には出題されています。

先日も書きましたが、核種に関してはできるだけ多くの核種を覚えておいた方が全ての試験で役に立ちます。
過去問題を見ていただければお分かりのように、管理測定技術の試験でもかなり多くの核種がいろいろなかたちで出題されています。

核種については、壊変種類、エネルギー、半減期、また取扱い方法も重要です。


7月に入りました

今日から7月ですね。
皆さん、勉強の方はどうですか?

順調に進んでいる方もそうでない方も、あと1ヶ月半頑張ってください。
努力は必ず報われます。

7月に入り、過去問題中心に勉強を進めていきたい時期に来ています。
特に、物理、化学に関しては、暗記だけでは解けない問題もありますので、時間をかけてでも理解する勉強法を行って欲しいと思います。
過去問題を解きながら、出題頻度の高い分野や計算問題の解き方をしっかりと抑えて下さい。

もちろん、生物、法規も勉強に比例して点数が獲得できる科目ですのでおろそかにしないで欲しく思います。
生物、法規は暗記中心の科目であるため、比較的短期集中型の勉強でも何とかなるかとは思いますが、物理、化学に関してはそういうわけにも行きません。
そのため、勉強時間の大半は物理、化学に費やしてもいいのではないかと思います。

物理、化学を制することが合格への必要条件です。

試験当日でいう1日目の試験科目である「物理」「化学」「物化生」をしっかり勉強してください。

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