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同位体希釈法 逆希釈法

今日は化学の問題でよく出題される同位体希釈法について覚えてください。

同位体希釈法
 化学的に性質が似ていて完全に分離できないものに適する。
 完全に目的成分を分離しなくても、一部を取り出して比放射能を測定する。
 希土類、アミノ酸、抗生物質、ステロイドなどに適する



逆希釈法
 定量したいものが放射性化合物の場合である。比放射能S0の放射性化合物A*(重量W0)を定量したい場合、A*と同じ化学形で非放射性化合物であるAをWだけ混合し均一にした後のA*+Aの比放射能はSとすると
            比放射能     重量      放射能
 混合前   A*   S0     W0     S0×W0    
        A     0      W       0×W 
 混合後  A+A*   S     W+W0   S×(W0+W)    

混合前後で全放射能は等しいので、

 

 

 

 

このような文字で解答を求める場合と実際の数値で解答を求める場合がありますので、どちらもできるようにしておいてください。
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同位体希釈法 直接希釈法

今日は化学の問題でよく出題される同位体希釈法について覚えてください。

同位体希釈法
 化学的に性質が似ていて完全に分離できないものに適する。
 完全に目的成分を分離しなくても、一部を取り出して比放射能を測定する。
 希土類、アミノ酸、抗生物質、ステロイドなどに適する



直接希釈法
 定量したい化合物A(重量W)と同じ化学形で比放射能S0のA*をW0だけ混合し均一にした後のA+A*の比放射能はSとすると
            比放射能     重量      放射能
 混合前  A       0        W      0×W    
       A*      S0      W0     S0×W0 
 混合後  A+A*   S     W+W0   S×(W+W0)    

混合前後で全放射能は等しいので、

 


 


 


 


このような文字で解答を求める場合と実際の数値で解答を求める場合がありますので、どちらもできるようにしておいてください。

ガンについて

今日は、ガンに関連することで、出題頻度の高い事項について覚えましょう。

リスク予測モデル
 発ガンによる生涯リスクの推定で将来の発生数を現時点での発生数から予測するための発現分布モデル

リスク係数
 単位線量あたりのガン発生率

絶対リスク予測モデル
 線量あたりにどれだけ影響が発生するかという評価方法(自然発生とは無関係) 
 自然発生が少ない白血病が適合


相対リスク予測モデル
 線量あたり、自然発生率の何倍の影響が発生するかという評価方法 
 自然発生が多い固形ガンが適合




○原爆被ばく者の疫学調査で
発がんの増加は認められている(放射線が誘発する)
遺伝的影響の増加は有意ではない

○全てのガンに直線モデルを適用して、高線量・高線量域からのずれを補正するために
 線量・線量率効果係数(DDREF)として2を採用している。

○低線量域では、Lモデルで推定するとLQモデルで推定するよりも高くなる。

○組織荷重係数の大きさはガンの感受性を表している
組織荷重係数は低線量被ばくによる確率的影響を評価するための係数である
  
○ガンは確率的影響で晩発影響
○被ばく線量と悪性度には相関関係は認められていない


白血病
・造血細胞由来の腫瘍
原爆被ばく者の最小潜伏期間は2年 ピークは被ばく後6-7年 平均12年
潜伏期間が最も短いガンである(固形ガンの潜伏期間は最低10年)
・潜伏期間は被ばく線量が大きいほど短い
被ばく時の年齢が若いほど短い
LQ(直線-2次曲線)モデルが良く適合
絶対リスク予測モデルが適合

固形ガン
最小潜伏期間は10年
・潜伏期間は年齢などで複雑
好発年齢を迎えて発生するので若年被ばくの方が潜伏期間は長い
直線モデル(Lモデル)が適合
相対リスク予測モデルが適合

高LET放射線

以前、このブログでもLET(線エネルギー付与)について少し記述しました。
ココです
 → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-107.html

復習すると、
 放射線の線質を表す指標であるLET(線エネルギー付与)は、放射線の飛程に沿った単位長さあたりのエネルギー損失です。単位は[keV/μm]などで表されます。
 α線、陽子線、重粒子線、中性子線は高LET放射線であり、β線、γ線、X線は低LET放射線です。


今日は是非高LET放射線の特徴について覚えてください。

高LET(中性子線、α線、重粒子線など)の特徴
・直接作用が主である
・回復(SLD,PLD)は無いか小さい(生存曲線:肩が小、Dqが小、N≒1、指数型) 
(高LETではDNA2本鎖切断が多くなるため、回復は小さい)
・線量率効果が無いか小さい
・細胞周期依存性(周期による感受性の違い)が無いか小さい
・RBEが大きい
(線量率効果が小さいので、低線量率、分割照射でさらにRBEは大きくなる)
・酸素効果が小さい(OER≒1)
・増感剤(低酸素細胞増感剤)の効果が小さい
・防護剤の効果が小さい
・温度効果が小さい

核種とその測定機器

今日は放射性核種に関して、その核種を測定する機器に関して覚えて欲しいことを書きたいと思います。

○3H:18keVのβ線
○14C:156keVのβ線
○35S:167keVのβ線
○45Ca:257keVのβ線
○63Ni:67keVのβ線
 
 液体シンチレーション検出器は、トリチウム(3H:18eV)の唯一の測定方法であるとともに、低エネルギーβ線やα線の測定に適している

○33P:250keVのβ線
○32P:1.71MeVのβ線
○90Y:2.28MeVのβ線

 β線を放出するためGM計数管で測定可能

○55Fe:5.9keVのMn-Kα特性X線 
 低エネルギー用のNaI(Tl)シンチレーション検出器で測定可能

○60Co:1.17MeVと1.33MeVの2本のγ線
 γ線を検出できるGe検出器NaI(Tl)シンチレーション検出器で測定可能

○99mTc:141keVのγ線
 井戸型(ウェル型)NaI(Tl)シンチレーション検出器で測定可能

○125I:35.5keVのγ線とTeの特性X線27.5keV
 125I専用の薄型NaI式検出器で測定可能

その他
Si(Li)半導体検出器は50keV以下のβ線や低エネルギーX線のエネルギー測定(核種同定)が可能であり、α線の核種同定はできない。
α線のエネルギー測定(核種同定)が可能な測定器は表面障壁型Si半導体検出器などである。
Ge検出器は非常に分解能が高く、γ線(X線)で50keV以上の核種の同定が可能である。広領域型では数keV程度の低エネルギーX線まで可能である。
BGOシンチレーション検出器はγ(X)線の検出器であり、エネルギー測定はできないため核種判別は不可能である。

核種について

一昨日、放射線扱主任者試験で覚えたい核種について少し触れました。

このブログでも、以前天然放射性核種について書きましたが、
 → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-62.html

トリウム系列、ネプツニウム系列、ウラン系列、アクチニウム系列については全て覚えるのは大変ですが、是非覚えて欲しいと思います。

トリウム系列(4n)      : 232Th(140億年)  → 208Pb  α壊変6回 β壊変4回
ネプツニウム系列(4n+1)  : 237Np(214万年)  → 209Bi  α壊変7回 β壊変4回
ウラン系列(4n+2)      : 238U(45億年)    → 206Pb  α壊変8回 β壊変6回
アクチニウム系列(4n+3)  : 235U(7億年)    → 207Pb  α壊変7回 β壊変4回

出発核種、最終核種、途中の壊変で重要な核種Ra、Rn、Ra-DEF(放射線概論P.560)などについて半減期など。
毎年化学の科目では1問は出題されているかと思います。

放射性同位元素に関しては、できるだけたくさんの核種を覚えていると、全ての科目で必ず点数を稼ぐのに役に立ちますので頑張って覚えてください。

覚えたい核種の抜粋

今日は、放射線取扱主任者試験で私が覚えた核種について、少し書きたいと思います。
自分のノートに羅列していたものの抜粋です。

重要核種については、カテゴリでも紹介していますが、なかなか全部は書ききれないこともありますので、元素名だけでもここで挙げたいと思います。

壊変、半減期、エネルギー、その他核種ごとの重要事項を覚えたいですね。

3H トリチウム
4He
14C
90Sr,85Sr
90Y
85Kr
137Cs,134Cs
123I,125I,127I,128I,129I,131I 
32P,33P 
35S
36Cl,38Cl
45Ca
11C,13N,15O,18F PET製剤
22Na,24Na
60Co
64Cu
51Cr
54Mn
241Am
55Fe,59Fe
40K,42K
40Ar,41Ar
63Ni
99Tc,99mTc
99Mo
192Ir
201Tl.204Tl,208Tl
67Ga
151Eu,152Eu

その他、上述の核種と重複するものもありますが、覚えた核種は、

・低エネルギーβ放出核種(3H,63Ni,14C,35S,147Pm,45Ca,90Sr)

・EC壊変100%の核種(7Be,201Tl,123I(125I),75Se,55Fe,51Cr,57Co,68Ge,54Mn,67Ga,85Sr,133Ba,139Ce,109Cd,111In)

・単核種元素(9Be,19F,23Na,27Al,31P,45Sc,55Mn,59Co,75As,93Nb,89Y,103Rh)

・EC, β+壊変(11C,13N,15O,18F,22Na,26Al,30P,57Ni,64Cu,65Zn,68Ga)

・β線放出核種(γ線放出なし)(89Sr,90Sr,45Ca,35S,32P,63Ni,90Y,89Tc,106Ru,42Ar,147Pm,87Rb,3H,14C)

・β線エネルギー順位 14C(156keV)<147Pm(224keV)<85Kr(687keV)<204Tl(764keV)<90Sr(90Y)(2.28MeV)<106Ru(106Rh)(3.64MeV)

・γ線エネルギー順位 241Am(59.5keV)<57Co(122keV,136keV)<137Cs(662keV)<54Mn(835keV)<60Co(1.173MeV,1.333MeV)

・壊変系列に属さない天然放射性核種(一次放射性核種)(40K,87Rb,115In,138La,144Nd,147Sm,176Lu,180W,187Re,190Pt,210mBi)

・ウラン系列、トリウム系列、ネプツニウム系列、アクチニウム系列の核種



全部覚えられたらいいのですが、かなり多いので過去問題によく出題されている核種を中心に覚えましょう。




 

細胞分裂周期

今日は細胞周期について、是非覚えて欲しいことを書きたいと思います。

細胞周期
・細胞はDNA合成期と分裂期を繰り返しながら増殖(細胞周期)
・DNA合成期をS期、分裂期をM期
・M期と次のS期との間をG1期、S期と次のM期との間をG2期
・細胞分裂はG1 → S → G2 → Mの順


細胞周期チェックポイント
・G1期、S期、G2期に備わっている細胞周期の進行状況やDNA損傷の有無をチェックする機構
(M期にもあるという説もある)
G2期が大半 遅延部分の大部分はG2期にある(G2ブロック)


細胞分裂周期による感受性の相違
・DNA2本鎖切断の修復能の違いが影響している
・細胞周期依存性は低LETで顕著であり、高LETでは小さい
・細胞の感受性はG2期とM期が高い
・M期は高感受性であるため、細胞死、染色体異常が多い


G2期からM期:最高感受性 → 肩が小さい SLD回復小さい 直線に近い
S期後半:最低感受性 → 肩が大きい SLD回復大きい(DNAの修復が順調なため)
G1期(分裂期とDNA合成期の間):感受性低
S期(DNA合成期)初め:感受性低

グラフで表すと、以下のようになります。(放射線概論P.269図4.2参照)

細胞分裂周期

染色体異常と染色分体異常
・G0期での照射はDNA合成期のS期の前なので染色体異常になる。
・G1期での異常はDNA合成期のS期の前なので染色体異常になる。
・G2期での異常はDNA合成期のS期の後なので染色分体異常になる。

リンパ球、顆粒球、血小板、赤血球

今日は、リンパ球、顆粒球、血小板、赤血球などに関して是非覚えておきたいことについて書きたいと思います。


末梢血中の血球の分類(放射線概論P.283)
 赤血球:核なし
 白血球:リンパ球(間期死)
      顆粒球(好酸球、好中球、好塩基球、単球)
      顆粒球の種類によって、放射線影響の違いはない
 血小板:核なし

リンパ球
・およそ1日で最低値に達する
・回復は一番遅い
減少のしきい値は0.25Gy
・減少は被ばく後24時間で観察可能(1-2Gyの全身被ばくで24時間以内に50%減)
 (放射線概論P.496練習問題)
・リンパ球は高感受性間期死でアポトーシスを起す。


顆粒球
・骨髄芽球の感受性が最大 
・顆粒球の減少にはリンパ球よりも時間がかかる(3-4日で最低値)
・全身被ばく後、24時間以内に一過性に上昇する(2Gy以上の全身被ばくで2-3日以内)
 脾臓の貯蔵プールから一過性の放出が行われるためと考えられる。
 初期白血球増加と呼ばれる


血小板
・骨髄死の直接的原因
・血小板の減少は顆粒球よりもさらに遅い(3-5日で減少し始め2-3週で最低値) 
・顆粒球よりも回復は遅くなる
血小板は血液の凝固に必要で、血小板が減少すると出血性傾向がみられる

赤血球
・寿命が120日
・3-5日で減少し始め1ヶ月弱で最低値
・クロム酸ナトリウムは赤血球の寿命測定に利用される


リンパ球以外は放射線に対して抵抗性であり、照射で細胞死はない。分泌が停止するので、寿命で減少していくのである。

造血臓器

造血臓器は白血球や赤血球などの血液細胞を産生する臓器です。
造血臓器に関しては生物の試験でよく出題されています。

下に示す図に関してはよく出題されていますので、おおまかでいいので自分で書けるようにしておけるといいですね。(放射線概論P284)

抹消血中の血球数の経時変化

順番は
リン-顆(か)-血(けっ)-赤(せき) (「りんかけっせき」と覚えましょう)


β-γ同時計数法

昨年度受験された方は覚えているかと思いますが、平成24年度の管理測定技術の試験でβ-γ同時計数法に関して少し出題されていましたので、今日はそのことについて書きたいと思います。

60Coなど多くの核種はβ壊変直後にγ線を放出します。
測定器の時間分解能を考慮するとβ線とγ線は同時に放出されるとみなすことができます。カスケードに放出するといいますね。

β-γ同時計数法

β線検出器、γ線検出器でそれぞれの放射能を測定し、また、同時計数回路では両方同時に検出するものをカウントすると、以下の3式の関係式が成り立ちます。

① 
 γβ:β線の計数率  εβ:β線の検出効率  s:線源の放射能

② 
 γγ:γ線の計数率  εγ:γ線の検出効率  s:線源の放射能

③ 
 γc:同時計数率  εβ:β線の検出効率  εγ:γ線の検出効率  s:線源の放射能

①×②より、  
 

③の両辺にsを乗じて、
 

上式の右辺は等しいので、
 

よって、放射能はsは、

 

同時計数法について理解を深めるために、24年度の管理測定技術の問1のⅡを解いてみてください。

試験までの勉強法

6月も半ばになりました。
今年は空梅雨なのか、雨が今のところは少ないですね。
しかし、6月にしては少し暑すぎるのでは・・・と感じています。

今年放射線取扱主任者試験を受験する皆さんは、この暑い中一生懸命勉強している頃かと思います。
頑張ってください。応援しています。
私も昨年のこの時期は一生懸命勉強をしていました。

試験まであと2ヶ月少し。
この時期にはどのような勉強をしているのが良いのでしょうか?

早くから勉強を始めた方、また過去に受験したことがある方は、過去問題を解くことが一番の合格への近道ではないでしょうか。
過去問題の解き方は以前このブログにも書きましたが、通商産業研究社の試験問題集は過去7年分の問題があるかと思いますが、この7年分を全てやるのはかなりの時間がかかります。
個人的には過去問題7年分を一通りしか解く時間がない場合には、3,4年分を2回解く方がよいのではないかとお思います。
もちろん、人それぞれ勉強法はあるので、あくまでも私個人の意見です。
時間に余裕のある方は、多くの年数を3回、4回と繰り返し解くことをお勧めします。

苦手科目にはもちろん時間を多く割かなくてはいけませんが、得意科目も定期的には勉強してください。
得意科目で確実に点数を取ることは非常に大切なことです。

勉強を始めたのが遅い方は、できれば6月中に放射線概論の物理、化学、生物、測定技術の章を一通り目を通しておきたいですね。
7月からは過去問題に取りかかれたらと思います。

放射線概論を読んで過去問題集を解くというのが合格への確実な定石だとは思いますが、時間のない方は要領よく勉強することも大切かと思います。
過去問題集を解きながら、重要箇所を覚えていく。
過去問題集は要点をまとめた最良の参考書でもありますから、出題されている内容について正答だけでなく、他の選択肢についても理解していけば、問題集だけでも十分な勉強になると思います。

まだ2ヶ月あります。
たまには一息つくことも重要ですので、体調に気をつけながら頑張ってください。

毛細血管拡張性運動失調症(AT)と色素性乾皮症(XP)

今日は生物の試験に出題される毛細血管拡張性運動失調症(AT)と色素性乾皮症(XP)について是非覚えておきたいことを書きたい思います。

毛細血管拡張性運動失調症(AT)

・電離放射線に高感受性
・ATM遺伝子(DNA損傷を感知しがん抑制遺伝子P53を活性化する)に異常
・細胞周期チェックポイントがないためDNA損傷を修復できない 
・劣性遺伝の疾患


色素性乾皮症(XP)

・UVに高感受性
・エンドヌクレアーゼを欠いた先天性遺伝疾患
・ピリミジンダイマーを修復できない
・皮膚がんを誘発


化学計算の基本

放射線取扱主任者試験では、化学の科目で基本的な計算問題が出題されます。
発生する気体の体積や原子数を求める計算問題などです。

高校化学で習ったかと思いますが、
気体の体積や原子数を計算するには、モル数に関して理解しなくてはなりません。

Wikipediaでは、モルは
 「モルは本来は、全ての物質は分子よりできているとの考えの元に、その物質の分子量の数字にグラムをつけた質量に含まれる物質量を1モルと定義した。例えば酸素分子の分子量は32.0 -なので、1 molの酸素分子は32.0 gとなる」
と書かれています。

すなわち、ある物質の1モル(1mol)はその物質の分子量にgをつけた質量になります。

例えば、
 炭酸ガスCO2(分子量12+16×2=44)1モルは44g
 塩化水素HCl(分子量1+35.5=36.5)1モルは36.5g


気体の体積

化学の試験で出題される形式は、「標準状態で発生する放射性気体の体積はいくらか」という問題ですが、標準状態とは0℃、1気圧(1atm)の状態を言います。

ここで、是非覚えておいて欲しいことが、

標準状態ではどんな物質でも1モルの体積は22.4Lになる

ということです。
(1L=1000mLなので、mLで表すと22.4L=22400mLとなります)

 

すなわち炭酸ガスでも塩化水素ガスでも1モル発生した場合の体積は22.4Lになります。
もし、0.1モル発生いたらなら、2.24Lになります。


原子数

これも是非覚えておいて欲しいことですが、

どんな物質でも1モルの原子数(分子数)は6.02×10^23個になる

ということです。
6.02×10^23をアボガドロ数と言います)

ある物質の質量gが分かっていれば、その質量をその物質の分子量で割ることでモル数が分かります。そして、そのモル数にアボガドロ数6.02×10^23を掛けることで原子数(分子数)が計算できます。

以前、放射能を求める式を書きました。
http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-28.html
 



放射能は定義(放射線概論P.130)から、

 

の式で表されますが、この式でNが原子数を表し

 

壊変定数λが、
 
 
 
是非、モル数、標準状態の体積、原子数に関しては理解し計算できるようにしておいてください。



トリチウム H



水素の同位体としては、水素1H、重水素2H(D)は安定元素で、トリチウム3Hが放射性同位体となります。

トリチウム3Hは放射線取扱主任者試験でも最重要元素です。

トリチウム3Hで是非覚えたいこと

・半減期12.3年
・βー壊変
・低エネルギーβ線18keV

・トリチウムの生成法
 大気中の窒素と中性子の核反応で生成
 

 反跳合成法の利用
 

 


・検出は直接法では難しいため、間接法(スミア法)で拭き取り液体シンチレーション検出器
 を使用
 (液体シンチレーション検出器はエネルギー測定も可能なため核種同定も可)

・トリチウムで標識した水は蒸発したり空気中の水分と同位体交換反応により飛散する
・トリチウムの取扱はフード、グローブボックス内でゴム手袋を2重にして行う

・トリチウムの捕集方法
 コールドトラップによる水蒸気凝縮
 モレキュラーシーブ、シリカゲルで捕集
 水中でバブリング

・トリチウムを吸入した場合は、トリチウムは水(HTO)であるので水を飲み薄めた後、
 利尿剤投与

・トリチウムなどの低エネルギーβ線放出核種を含む有機標識化合物は自己放射性により
 分解するため低温保存
 水溶液:2℃
 (凍結は分解を促進するためNG、ただし液体N2温度ほどの極低温ー196℃ならOK)
 ベンゼン溶液:5-10℃

放射線荷重係数

今日は放射線荷重係数について書きたいと思います。

放射線荷重係数は、低線量における確率的影響に関する生物学的効果比(RBE)を参考に定められています。
(大線量では当てはまらないので線量当量(Sv)よりも吸収線量(Gy)のまま使用するほうが一般的となります)

放射線荷重係数に関して覚えたいことは、
・遺伝的影響も対象にしていること
・男女平均の値であること
・職業人と一般公衆で値は同じであること
 (名目確率係数は職業人と一般公衆で値が異なる)
・放射線荷重係数は確率的影響を評価するための指標であること
・放射線荷重係数は放射線の種類とエネルギー値によってのみ決まること


放射線荷重係数については、1990年勧告と2007年勧告で少し値が変わっています。

1990年勧告と2007年勧告の違いは、
・陽子の放射線荷重係数が1990年勧告で5であり、2007年勧告では2である
・中性子の放射線荷重係数は1990年勧告ではエネルギーによって5,10,20,10,5の値となり、2007年勧告では連続的な値をとる


試験ではどちらを覚えておけばいいのかということになりますが・・・正直分かりません。
現在ではまだ両方の値を覚えておいた方がいいのではとしか言いようがありません・・・
このことは組織荷重係数に関しても同じで、1990年勧告、2007年勧告両方について覚えておいた方が無難かと言えます。
覚えられれることは覚えて損はないかと思います。

放射線荷重係数、組織荷重係数の値は放射線概論P.457、P.458に記載があります。

水分子の電離と励起反応

先日、生物に対する放射線への影響として、生体では間接作用が主となることを書きました。

「生体(細胞)では放射線の水分子(細胞の80%を占める)への作用の結果、生成したラジカルや分子生成物が生体内成分に障害を引き起こす間接作用が中心となります」

間接作用とは
「放射線が水分子を電離あるいは励起し、その結果生じたOH・(ヒドロキシラジカル)やH・(水素ラジカル)などのフリーラジカル(遊離基)が生体高分子に作用して損傷を引き起こす」
ことです。

今日は、この間接作用の際の水分子の電離、励起でOH・(ヒドロキシラジカル)やH・(水素ラジカル)を生成する反応式について書きたいと思います。
放射線概論ではP.258に書いてありますが、重要な反応式ですので是非暗記してください。

水の励起
 水分子が励起されるとOH・(ヒドロキシラジカル)H・(水素ラジカル)の両方を生成します。


 

水の電離
 水分子が電離されると①水イオンラジカル②電子を生成します。


 

 ①水イオンラジカルからはOH・(ヒドロキシラジカル)が生成します。

 

 
 
 ②電子からはH・(水素ラジカル)が生成します。

 

 

 

 
 
 

スプール、線エネルギー付与(LET)

先日「直接作用と間接作用」について書いたとき
http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-104.html

に、スプール、高LET放射線、低LET放射線という言葉を使用しましたが、

 放射線照射では、イオン、ラジカル、励起分子が生成しますが、イオン・ラジカルなどの集合体をスプールといい、水和電子はそのスプール内に生成します。

 放射線の線質を表す指標であるLET(線エネルギー付与)は、放射線の飛程に沿った単位長さあたりのエネルギー損失です。単位は[keV/μm]などで表されます。
 α線、陽子線、重粒子線、中性子線は高LET放射線であり、β線、γ線、X線は低LET放射線です。
 
 高LET放射線ほど、物質中で失うエネルギーが大きく、スプールの生成が緻密であり、隣同士のスプールが重なり合って連続的な円筒型となります。すなわち、高LET放射線ほどスプールが多く生成し、スプールの長さは線質に依存することになります。

LETやスプールに関しては、放射線概論では化学の第11章(P.233~)に記載がありますのでよく読んでおいてください。
LETに関しては生物の第8章(P.304)にも記載があります。

ラジカルなど

昨日、酸化剤、還元剤に関して書きましたが、それらに関連する事項して出題頻度が高いことについて少し付け加えたいと思います。

昨日の重要事項として、

○是非覚えておきたい酸化力、還元力がある物質
 酸化力があるもの : 過酸化水素(H2O2)、OH・(OHラジカル)
 還元力があるもの : 水和電子( eaq-)、H・(Hラジカル)、水素(H2)


ということを書きましたが、

ここでラジカルという言葉が出てきています。

○Wikipediaでは、
 ラジカル (radical) は、不対電子をもつ原子や分子、あるいはイオンのことを指す。フリーラジカルまたは遊離基とも呼ばれる。

○kotobankでは、
 対をなさない電子を一つまたはそれ以上もつ原子または原子団。一般に、分子が熱・光・放射線などの作用を受け結合が切れて生じ、不安定で反応性がきわめて大きい。フリーラジカル。ラジカル。

と書いてあります。

ラジカルとは対をなさない電子(不対電子)を持っているということです。
OH・(OHラジカル) 、H・(Hラジカル)の「・」は不対電子を意味しています。


 
 

酸素が還元されていく変化を表した上の反応式は覚えてくださいね。

その他、覚えたい重要事項として、

・酸素分子と水和電子の反応でスーパーオキサイドラジカルが生成する

 

・スーパーオキサイドラジカルはSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)により不活性化される

・過酸化水素はカタラーゼにより水と酸素になる


 

・酸素は2つの不対電子をもつフリーラジカルである(ただし、一重項酸素はラジカルではない)

・過酸化水素はラジカルでない

活性酸素は、大気中に含まれる酸素分子がより反応性の高い化合物に変化したものの総称である
 スーパーオキサイドラジカル、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素の4種類がある



酸化力、還元力

昨日に引き続き、生物に関する重要事項について書きたいと思います。
酸化力、還元力です。

酸化とは、酸素得ることであり、また言い換えれば電子を失うことでもあります。
還元とは放射線概論P.259にも書いてありますが、水素を得ることであり、また電子を得ることともいえます。

何かの物質が電子を与えたら、必ず電子を受け取る物質もあります。酸化が起こる物質があれば、必ず還元も起きています。

酸化剤、還元剤の定義
 
酸化剤:相手を酸化させる物質(自分自身は還元されます)
還元剤:相手を還元させる物質(自分自身は酸化されます)



○是非覚えておきたい酸化力、還元力がある物質
 酸化力があるもの : 過酸化水素(H2O2)、OH・(OHラジカル)
 還元力があるもの : 水和電子( eaq-)、H・(Hラジカル)、水素(H2)




酸素分子1電子還元されるごとに、

 スーパーオキサイドラジカル過酸化水素ヒドロキシラジカル

へと変化していきます。


 

この変化は非常に重要ですので是非覚えるとともに自分で書けるようにしておいてください。
(放射線概論P.259)

平成19年度生物問5
平成20年度生物問4
平成21年度生物問8
平成22年度生物問4
平成22年度化学問29
平成23年度生物問4

直接作用と間接作用

昨日、生物の勉強も始めてくださいと書いたので、今日はその生物の試験でよく出題される直接作用と間接作用について書きたいと思います。

 生物に対する放射線の影響は、放射線のエネルギーがその分子に直接吸収されて障害をおよぼす直接作用と、他の分子(主に水分子)がエネルギーを吸収し活性生成物を作り、それが標的分子と反応して標的分子に障害を及ぼす間接作用に分けることができます。 

 直接作用は乾燥状態の物質に対するときに起こります。
 生体(細胞)では放射線の水分子(細胞の80%を占める)への作用の結果、生成したラジカルや分子生成物が生体内成分に障害を引き起こす間接作用が中心となります。

直接作用
 放射線が生体高分子を直接に電離あるいは励起し、高分子に損傷が生じる

間接作用
 放射線が水分子を電離あるいは励起し、その結果生じたOH・(OHラジカル)やH・(Hラジカル)などのフリーラジカル(遊離基)が生体高分子に作用して損傷を引き起こす

 細胞内には水が多く含まれているため、低LET放射線(X線、γ線、β線)では間接作用の割合が直接作用よりも大きくなります。その比はおよそ1:2くらいです。OH・(ヒドロキシラジカル)による間接作用がその多くを占めます。

 高LET放射線(中性子線、α線、重粒子線)では直接作用が主になります。これは高LET放射線では飛跡に沿っての電離密度が高くスプールを多く生成し、直接作用が起こりやすくなってるためである。
 また、高LET放射線では間接作用で生じたOH・やH・が局所的に非常に高濃度に生成する結果、これらラジカルが生体高分子に作用する前にラジカル同士の再結合が起こってしまうからであると考えられています。


間接作用の効果としては、以下の4つがあります。

・希釈効果
・酸素効果
・保護効果
・温度効果


これらについては、放射線概論のP.260-261に詳しく書いてありますので是非理解してください。


直接作用、間接作用に関する過去問題

平成18年度生物問4
平成19年度生物問2,3
平成20年度生物問5
平成21年度生物問6
平成23年度生物問3
平成24年度生物問3



生物、法令も・・・

6月に入りましたが、今年第一種放射線取扱主任者試験を受験する皆さんの勉強はいかがですか?

先日もお伝えしましたが、受験申込みの締め切りは以下のとおりとなっています。

 申込期間 平成25年5月17日(金)~6月17日(月)

まだ受験申込書を入出していない方は、申込書領布機関の窓口で直接入手するか、原子力安全技術センター宛に郵送での送付を請求することにより入手できます。

受験申込み締め切りまで、あと2週間ですので、今年受験される方は早めに受験申込書を入手し、受験手続をして下さいね。




今年、受験される方は、今までは物理、化学を中心に勉強を進めてきたかと思いますが、6月に入ったところで、一度生物、法令に関しても目を通しておくことをお勧めいたします。

生物、法令は勉強をしていれば必ず点数が取れる科目です。理想的には8割以上の点数を取れるといいですね。
物化生に関しても生物で点数を稼ぐことができれば少しは楽になれるかと思います。

今まで放射線概論を中心に勉強をしていた方も、6月または7月以降は過去問題を解く時間も多くなることと思います。
時間を測りながら解くことで時間配分にも気を配って勉強してください。

溶媒抽出法

今日は化学の溶媒抽出法に関する問題でよく出題されている分配比、抽出比について書きたいと思います。

放射性同位体元素をを分離・精製する手段の1つとして、互いに混じり合わない二液間における分配の差を利用して分離・精製する方法を溶媒抽出法といいます。

分配比D、抽出比Eの定義はしっかり理解しておきましょう。
(放射線概論P.175-176)

分配比D
 有機相と水相への放射性核種の分配を示す数値で、Dの値が大きいほど有機相に多く抽出されています 
 
 分配比Dは以下の式で表されます。

 
   
 Co:有機相中の放射性核種の全濃度
 Cw:水相中の放射線核種の全濃度



抽出率E
 有機相にどれだけの放射性核種が抽出されたかを示す数値

 抽出率Eは以下の式で表される。
   
 

 D:分配比
 Vo:有機相の容量
 Vw:水相の容量


 通常は有機相と水相の容量は等しい場合が多いので、Vo=Vwより、

  


平成18年度化学問23
平成19年度物化生問4Ⅰ,Ⅱ
平成20年度物化生問4Ⅲ
平成21年度化学問19
平成22年度化学問19,20
平成23年度化学問24
平成24年度化学問25

クロロ錯体

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
試験勉強の方は進んでいますでしょうか?
しばらくブログの更新を休ませて頂き、申し訳ございませんでした。
今日からまたできる限り、更新をしていきたいと思いますのでよろしくお願い致します。

早速ですが、今日は化学でよく出題されている放射線同位元素の分離に関して重要なクロロ錯体について書きたいと思います。

放射線同位元素の分離においては、クロロ錯体について覚えておく必要があります。
クロロ錯体を形成する金属イオンは陰イオンになるので、陰イオン交換樹脂に吸着させることで分離することが可能となります。

陰イオン交換樹脂カラムに吸着したクロロ錯体を塩酸で溶出するときの濃度順位は、陽イオンと塩化物イオンのクロロ錯体の形成が強いものほど、塩酸溶液の濃度は薄いものを使用します。
(放射線概論P.182-184)

クロロ錯体形成の順位
 弱 ← Ni2+, Mn2+, Co2+, Cu2+, Fe3+, Zn2+ → 強
      に   まん   こ   どう   てつ  じん


Ni2+:クロロ錯体を形成しないので濃度の濃い12M以上の塩酸使用
Mn2+:クロロ錯体は弱いので濃度の濃い6M塩酸使用
Co2+:クロロ錯体は比較的弱いので濃度の濃い4M塩酸使用
Cu2+:クロロ錯体は比較的強いので濃度の薄い2.5M塩酸使用
Fe3+:クロロ錯体は強いので濃度の薄い0.5M塩酸使用
Zn2+:クロロ錯体は非常に強いので濃度の非常に薄い0.005M塩酸使用


クロロ錯体形成の順位(Ni2+, Mn2+, Co2+, Cu2+, Fe3+, Zn2+)を覚える際には、沈殿と絡めて覚えましょう。

沈殿に関しては
 http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-97.html
を参照してください。


クロロ錯体形成の順位(Ni2+, Mn2+, Co2+, Cu2+, Fe3+, Zn2+)の中で、

・Ni2+, Mn2+, Co2+, Zn2+はアルカリ性で硫化物の沈殿を形成します。 
(NiS,CoSは黒色、MnSは肉紅色、ZnSは白色)

・Cu2+は酸性で硫化物CuSの沈殿を形成します。

・Fe3+はアルカリ性で水酸化鉄の沈殿Fe(OH)3を形成します。


また、是非覚えておいて欲しいことに、
Fe(OH)3の沈殿は、塩酸に溶解しクロロ錯体とすることで、イソプロピルエーテルやジエチルエーテルで抽出することができます。
(放射線概論P.174-175)

クロロ錯体に関する過去問題

平成21年度化学問18,20
平成20年度管理測定技術問4Ⅲ
平成22年度物化生問4Ⅲ


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