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丸善出版株式会社のページ

放射線取扱主任者試験の勉強をしていると、核種の半減期や壊変に関して調べることが多くなるかと思います。

私は以前書きましたが、「放射線取扱の基礎(日本アイソトープ協会)」の最後に付録として記載されている「主要な放射性同位元素のデータ」を放射性核種の辞書のように使用しました。

そこで、今日は役立つ情報として丸善出版株式会社のページを紹介したいと思います。
ココ → http://pub.maruzen.co.jp/index/kokai/

放射線に関する書籍が紹介されているページですが、一部をPDFファイルで見ることができます。

◆放射線とは何か  名越 智恵子・仲澤 和馬・河合 聡 著
◆身近な放射線の知識   放射線医学総合研究所 編  佐々木 康人 著
◆知っていますか?放射線の利用  岩崎 民子 著
◆知っていますか?医療と放射線 放射線の基礎から最先端の重粒子線治療まで
  放射線医学総合研究所 編  高橋 千太郎・辻井 博彦・米倉 義晴 著

などなど。
なかなか読み物として読んでみると面白そうな本ばかりです。

もちろん、どれも試験勉強にも役立つ本ばかりかとは思いますが、毎日の試験勉強に直接役に立ちそうなのが、
コレ↓

◆理科年表 平成23年版 国立天文台 編
 おもな放射性核種(放射性同位体)【物111】 
 天然放射性核種 【物117】 
 壊変系列図 【物118】

PDFでダウンロードできますので、見ていただければ分かるかと思いますが「おもな放射性核種(放射性同位体)【物111】」なんかは毎日の辞書替わりに非常に役立ちそうです。

その他、
◆元素の百科事典 John Emsley著 山崎 昶訳
 「セシウム」「プルトニウム」」「ヨウ素」「に関するPDFがあります。

一度、試験勉強の合間に是非覗いてみてください。


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もうすぐ4月

明日で平成24年度も終わりですね。
明後日は4月1日、平成25年度の始まりです。

私が放射線取扱主任者を受験しようと思ったのは、昨年の4月半ば過ぎでした。
初めに導入として以下の冊子を読みました。

○「放射線・放射能の基礎と測定の実際」冊子
 東京都立産業技術研究センター
 http://www.iri-tokyo.jp/oshirase/sasshi.html

それから放射線概論と2012年版の放射線取扱主任者試験問題集を注文し、5月に入ったGW明けに手にしました。

それから3ヶ月半、結構真面目に勉強しました。
頑張れば3ヶ月の勉強でも合格できます。

これから受験しようと考えている皆さん、今から始めても試験日までは4ヶ月以上あります。
十分間に合います。諦めずに頑張ってください。

何ごとに対しても努力は絶対裏切りません。
必ず報われます。

応援しています。



低エネルギーβ線放出核種

    

低エネルギーβ線核種は放射線取扱主任者試験で出題頻度が高い核種です。
以下の5核種は是非とも覚えておいてください。

 3H:トリチウム 半減期12.3年 β-壊変 18keVのβ線のみ 14N(n,12C)3Hで生成

 63Ni:半減期100年 β-壊変 66.9keVのβ線のみ

 14C:半減期5730年 β-壊変 156keVのβ線のみ 14N(n,p)14Cで生成

 35S:半減期88日 β-壊変 167keVのβ線のみ 

 45Ca:半減期163日 β-壊変 257keVのβ線のみ

サーベイメーター

放射線測定器でサーベイメーターとして利用できるものは以下のとおりです。

γ線
電離箱(mSv)
GM計数管(数十μSv~数百μSv)
NaI(Tl)シンチレーション検出器(数μSv以下)
CsI(Tl)シンチレーション検出器

β線
比例計数管
GM計数管

α線
ZnS(Ag)シンチレーション検出器
表面障壁型Si半導体検出器

核医学用核種

    

前回タリウムTlについて記載しました。

Tlも核医学に使用される重要な核種ですが、いくつか核医学で重要な核種を紹介します。

インビボ検査
 シンチカメラ、SPECTなど
 ECまたはITで低エネルギーγ線放出核種(100-200keV程度)がいい
 体内投与のため、半減期は短いものがいい

 123I:EC100% 半減期13.2時間 低エネルギーγ線159keV
 99mTc:IT(核異性体転移)半減期6時間 低エネルギーγ線141keV 99Mo→99mTc(ミルキングで合成)
 201Tl:EC100% 半減期73h 低エネルギーγ線167keV
 67Ga:EC100% 半減期3.3日 低エネルギーγ線93.3keV
 
インビトロ検査
 ラジオイムノアッセイ(RIA)やイムノラジオメトリックアッセイ(RIMA)
 対外投与
 125I:EC100% 半減期60日 低エネルギーγ線35.5keV
 

タリウム

  

今日はタリウムTlについて書きます。
放射線取扱主任者試験でTlについて覚えたいことは以下のとおりです。

201Tl:EC100% 半減期73h 167keVのγ線
    核医学で重要な元素である。SPECT(シングルフォトン放射断層撮影)に利用

204Tl:β-壊変 半減期3.8年 764keVのβ線
    β線源:14C(156keV)<147Pm(224keV)<85Kr(687keV)
                      <204Tl(764keV)<90Sr(90Y)(2.28MeV)
                                 <106Ru(106Rh)(3.64MeV)

208Tl:Ge半導体検出器のバックグラウンドで2.61MeVに出現(40Kも1.46MeVに出現)
    トリウム系列の232Thの子孫核種である(平成24年度管理測定技術問2Ⅰ)

液体シンチレーション検出器

ここ数日放射線測定器について記述していますので、今日も試験でよく出題される液体シンチレーション検出器について重要事項をまとめたいと思います。

平成19年度物理問25
平成20年度化学問29
平成21年度物理問29
平成21年度管理測定技術問4Ⅱ

○液体シンチレーション検出器で覚えたいこと

①トリチウム(3H:18eV)の唯一の測定方法である

②低エネルギーβ線やα線の測定に適する
 低エネルギーβ線 : 3H:18keV ,14C:156keV ,35S:167keV ,45Ca:257keV ,63Ni:67keV

③エネルギー測定も可能である(エネルギー吸収量に比例した発光をする)
 3H:18keV ,35S:167keV, 32P:1.711MeVなどの核種識別が可能

④2本の光電子増倍管を対向して容器(バイアル)に向かい合わせて検出
 (同時計数のみカウントすることでノイズを除去する)

⑤第1蛍光体であるPPOなどの360nmの波長を、光電子増倍管の波長に合わせるために第2蛍光体(bis-MSBなど)を使用して420nm程度に変換している。

⑥自己吸収、後方散乱、検出器の窓による吸収がすべて解決する(幾何学的効率100%)

⑦クエンチング(色クエンチング、化学クエンチング)に注意

⑧溶媒が励起→溶質が励起 の順である
(溶媒にはトルエン、キシレン、ジオキサン、溶質にはPPO、POPOP、PBD)

⑨水素を多く含むため高速中性子のエネルギースペクトルに利用される

⑩クエンチング補正法として137Cs:662keV、133Ba:356keVのγ線によるコンプトン電子利用している

⑪液体シンチレーションカウンタの計数効率としては、3Hにおいてはおよそ65%14Cに関しては90%と非常に高い。

リン

   

リンは放射線取扱主任者試験では重要核種の一つである。

平成20年度化学問14
平成23年度化学問14

是非、以下のことは覚えておいて欲しいと思います。

安定同位体:31P  安定同位体の語呂合わせは ココ
放射性同位体:30P,32P,33P

30P:β+壊変

32P:β-壊変 半減期14日 1.711MeVのβ線が100% γ線は放出しない
   32P関連で覚えておきたい核反応は
   ①捕獲反応:     
   ②高速中性子の測定反応:   
                 → 髪の毛の硫黄(S)が高速中性子で放射化される
   ③塩化アンモニウム(NH4Cl)を中性子照射:

33P:β-壊変 半減期25日 250kVのβ線が100% γ線は放出しない 
   低エネルギーβ線放出のためオートラジオグラフィーで解像度がいい
      

ちなみに、塩素の同位体のうち35Clからは


が起こり、32Pと35Sが生成     (放射線概論P174)



GM計数管について

今日も放射線測定器について少し書きたいと思います。

物理、管理測定技術ではよく出題されているGM計数管について書きたいと思います。

平成17年度物理問26,28
平成18年度物理問25
平成20年度物理問29
平成21年度物理問26,30
平成22年度物理問26
平成23年度物理問26
平成24年度物理問30

平成17年度管理測定技術問4
平成20年度管理測定技術問1Ⅰ
平成23年度管理測定技術問1Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ

GM計数管
GM計数管は、気体検出器で放電現象を利用しています。
放射線により気体中で発生した電子やイオンは、ガス分子と衝突しながら正または負の電極に引き寄せられ、電子は衝突の合間に強く加速され、次の衝突の際にガス分子を電離して新たに電子-イオン対を生成します。
これを電子なだれと呼んでいます。

電子-イオン対数が増幅され、パルス波高が大きくなることをガス増幅といいます。
GM計数管ではガス増幅が極めて大きく、電子なだれは芯線全体を覆います。電子に比べて移動速度の遅い陽イオンによって芯線全体がさやのように覆われ、電場強度が落ちてしまうため、クエンチングガス(内部消滅ガス)でガス増幅を抑えています。
クエンチングガスには有機ガスやハロゲンを使用し、分解することで作用しています。

・GM計数管で使用するガスはQガス(He+イソブタン) GHQ(GM ヘリウム Qガス)と覚えます。
・ちなみに比例計数管ではPRガス(Ar+メタン)または純粋なメタン(PM AM(P:proportional(比例)、M(メタン)、A(Ar))と覚えます。

GM計数管の特徴をまとめると以下のとおりです。
①放電現象に基づく検出器である。
②パルス高は初期の発生した電子-イオン対に無関係で一定であるためエネルギー測定はできない
分解時間が大きい(100μs)であるため高線量場では窒息現象に注意が必要である。
④GM領域ではガス増幅が大きいので増幅器は不要である。
⑤ガス増幅が大きく芯線が陽イオンで覆われ電場強度が下がることを防ぐためクエンチングガス(内部消滅ガス)として計数ガスにハロゲンガスや有機ガスを加える。クエンチングガスは分解することで作用する。
⑥計数ガスにはQガスと呼ばれるHeとイソブタンの混合ガスを用いる。
⑦数え落としの割合(n:実測カウント、τ:分解時間)
  
⑧正味のカウント数(n:実測カウント、n0:正味カウント、τ:分解時間)
  

放射線測定器

先日、半導体検出器に関して書いたので、今日も放射線測定器について少し書きたいと思います。

放射線測定器に関しては、物理、化学、管理測定技術に出題されています。

物理では、エネルギー測定に関して出題されることがよくあります。
平成18年度物理問28,問30
平成19年度物理問30
平成20年度物理問28
平成24年度物理問29

○エネルギー測定が可能な検出器
α線(α線は線スペクトル)
・グリッド付電離箱
・比例計数管
・液体シンチレーション検出器
・表面障壁型Si半導体検出器

β線(β線は連続スペクトル、パルス波高値の最大値と連続スペクトルの形状から核種を推定する)
・Si(Li)半導体検出器(低エネルギーX線も測定可能(数keV~20keV))
・プラスチックシンチレーション
・液体シンチレーション
・表面障壁型Si半導体検出器

γ線(γ線は線スペクトル、核種測定は光電効果による全吸収ピークに着目する)
・NaI(Tl)シンチレーション検出器(分解能6%)
・Ge半導体検出器(分解能0.2%、50keV以上のエネルギー測定)


また、物理ではGM計数管に関する問題もよく出題されていますので、GM計数管に関する基本的なことは覚えておきたいですね。
GM計数管に関しては、次回書きたいと思います。


化学では、放射性核種と検出器の組み合わせに関する問題がよく出題されています。
平成17年度化学問18
平成18年度化学問20
平成19年度化学問17
平成20年度化学問19
平成22年度化学問26
平成23年度化学問10,21
平成24年度化学問20

よく出題される放射性核種がα線、β線、γ線のどの放射線を放出するか、またその放射線のエネルギー値を覚えておく必要があります。

例えば、3H,14C,32P,33P,35S,45Ca,90Sr,90Y,137Cs など・・・・たくさんあります。

このブログでは、出題頻度が高い放射性核種について「重要核種」のカテゴリにアップしていきますので是非覚えてください。



半導体検出器

昨日、W値、ε値について書きましたが、今日はその続きとして半導体検出器について少し書きたいと思います。

半導体検出器に関しては、

虹法師さんのブログ-目指そう放射線主任-の3月7日の記事

http://blog.livedoor.jp/nijhousi/archives/52035591.html

に詳しく記載されていますので是非お読み下さい。

○半導体検出器に関して第1種放射線取扱主任者試験で重要なこと

①生成した電子-正孔対の両方を電気信号として利用している
②電子-正孔対1個生成するのに必要な平均エネルギーε値は Ge:3eV、Si:3.6eV


昨日、気体検出器の電子-イオン対1個を生成するのに必要な平均エネルギーはW値であり、
He:41eV > 空気:34eV > Ar:26eV
ということを書きました。

③半導体検出器の電子-正孔対1個生成するのに必要な平均エネルギーは、気体検出器の気体の電子-イオン対1個を生成するのに必要な平均エネルギーの1/10程度です。

半導体検出器では、同じエネルギーの放射線では気体検出器に比べて10倍の一次電離が発生するため統計的なばらつきも少なくなります。そのためガス増幅がないにもかかわらずエネルギー分解能が非常に高くなるという特徴があります。
Ge半導体検出器:0.2%
NaI(Tl)シンチレーション検出器:6%

(日本アイソトープ協会 放射線取扱の基礎P.298)


また、
⑤半導体検出器は直接電気信号を取り出せるため、光を電気信号に変換する光電子増倍管は必要としません。

放射線測定器に関しては、物理、化学、管理測定技術の試験で必ず出題されます。
是非重要事項は覚えておきましょう。

W値、ε値

今日はW値、ε値について書きたいと思います。
W値、ε値も、物理において非常に出題頻度の高い分野です。

W値
1対のイオン‐電子対を生成するために必要なエネルギー

W値は荷電粒子にのみ適用される用語です。

物質(元素)にあまり依存しませんが、一般的に原子番号の大きい気体ほどW値は小さくなる傾向があります。
W(He):41eV > W(Air):34eV > W(Ar):26eV > W(Xe):22eV 
(平成18年度物理問15)
(平成19年度物理問17)
(平成23年度物理問15)


W値に関係する計算問題 : 
(平成17年度物理問13) (平成20年度物理問27) (平成22年度物理問16)


電離エネルギー(イオン化エネルギーまたはイオン化ポテンシャル)Iは、原子、イオンなどから電子を取り去ってイオン化するために要するエネルギーであるため、元素によらず、水素の電離エネルギー13.6eVとほぼ同じであり、W値の半分程度(W≃2I)でとなります。
(平成21年度物理問15)


以下のことは暗記しておいてください。

①W値は荷電粒子にのみ適用 (飛程、阻止能も荷電粒子にのみ使用)

②一般的に原子番号の大きい気体ほどW値は小さくなる 
W(He):41eV > W(Air):34eV > W(Ar):26eV> W(Xe):22eV

③W値は電離エネルギー(イオン化エネルギー)のおよそ2倍 W≃2I
電離エネルギーは元素によらず、概ね13.6eV


ε値
1対の電子-正孔対を生成するために必要なエネルギー

半導体検出器では、電子-正孔対を生成することで検出する。
Ge半導体検出器:3.0eV
Si半導体検出器:3.6eV
(平成23年度物理問15,問25)

放射線取扱主任者取得を目指している方へ その2

このブログでは、第1種放射線取扱主任者試験を受験する方が一人でも多く合格できるように、試験に直結する情報を提供できたらと思って書いています。

アップする情報には、できるだけ関連する問題の年度、科目、問題番号を付していきたいと考えています。

物理、化学に関しては以下の出題傾向から出題頻度の高い問題に関連する情報を優先的にアップしていく予定です。

年度別出題傾向(物理)

年度別出題傾向(化学)

優先してアップして欲しい情報がありましたら、コメントや左のメールフォームからご連絡下さい。



放射能を求める公式

放射能A[Bq]を求める以下の公式は重要です。

T[s]は半減期、NAはアボガドロ数、wは放射性核種の重量[g]、Mは放射性核種の質量数です。
w/Mで放射性核種のモル数を表し、モル数にアボガドロ数を乗じたNA×w/Mで原子数を表しています。





毎年、必ず物理、化学の試験にはこの公式を使用する問題が出題されています。
試験では電卓は使用できないので、「0.693」は「0.7」として計算しても問題ないかと思います。

放射能は単位時間当たりの壊変数、すなわち壊変率と定義されます。
壊変率(放射能)Aは、壊変定数をλとするとそのときの原子数Nに比例するので、






また、半減期の定義は、原子数が初めの原子数の半分になるまでの時間です。
よって、





よって壊変定数λは、



となるので、



よって、





ただ、平成21年度の化学問6などは、1年間の核分裂数を問われているので放射能を求める公式に代入する半減期は年単位の値を入力しなくてはなりません。

加速器まとめ

今日は加速器に関して是非覚えておきたいことを書きたいと思います。

加速器といえば、兵庫県にあるSpring8が最も有名ではないでしょうか。
カレー事件で一般の方にも知られるようになったかと思います。

加速器に関しては毎年必ず物理において出題されています。
平成17年度物理問12
平成18年度物理問9
平成19年度物理問9
平成20年度物理問10
平成21年度物理問11,12
平成22年度物理問10
平成23年度物理問9
平成24年度物理問10

放射線主任者試験で覚えたい加速器は7種類です。

静電場加速 
 コック・クロフトワルトン型     
 ファン・デ・グラーフ型   
高周波加速 
 磁場なし 直線加速器(線形加速器)          
 磁場あり(直流) サイクロトロン
 磁場あり(直流) マイクロトロン
 磁場あり(交流) ベータトロン      
 磁場あり(変化させる) シンクロトロン    

上から、「直直交直直交」と覚えるといいですね。
最初の3つの直直交は加速に関して、その後の直直交は磁場に関してです。
シンクロトロンは、磁場を変化させて一定軌道を周回させますが、交流ではありません。 

簡単にまとめたPDFファイルです → 加速器まとめ


放射平衡に関して-放射平衡が成立しない場合-

放射線取扱主任者試験の問題では、たいてい放射平衡が成立する場合、すなわち永続平衡か過渡平衡に関しての問題がほとんどであると思いますが、放射平衡が成立しない場合についても問われることもあります。

平成20年度化学問題9

今日は放射平衡が成立しない場合について記述したいと思います。

親核種1の半減期が娘核種2の半減期により短いときは放射平衡は成立しません。


親核種、娘核種、そして全放射能(親核種と娘核種の和)の経時変化の図は以下のようになります。
(放射性概論P.138)

放射平衡が成立しない

放射平衡が成立しない場合の特徴としては、
親核種の放射能と娘核種の放射能の和である全放射能が時間と初めから減少していくことです。


放射平衡が成立する、しないに関係なく娘核種の原子数が最大になる時間は以下によって求められます。

娘核種の原子数N2は昨日、一昨日も書きましたが、



で表されます。

娘核種の原子数が初めは0であるとすると、N2は以下のように書き換えられます。



このN2が最大になる時間tは、



から、



  





両辺の対数をとって、







   

この娘核種の放射能が最大になる時間を求める式は重要ですので是非覚えるか、導き出せるようにして下さい。



平成18年度物化生問1
平成20年度物化生問3Ⅰ,Ⅲ
平成21年度化学問12

放射平衡に関して-過渡平衡-

昨日も記載しましたが、放射平衡で出てくる親核種、娘核種の原子数を表す以下の式は非常に重要です。
必ず覚えるとともに理解してください。
(放射線概論P.134)






昨日は永続平衡について記載しましたので、今日は過渡平衡について記載したいと思います。

一昨日書きました、出題頻度が高い過渡平衡の壊変です。
是非覚えましょう




過渡平衡は、親核種1の半減期が娘核種2の半減期に比べて長いときに成立します。



   






親核種、娘核種、そして全放射能(親核種と娘核種の和)の経時変化の図は以下のようになります。
(放射性概論P.135)

過渡平衡

過渡平衡で重要なことは、
・全放射能(親核種と娘核種の和)が最大となる時間は、娘核種の放射能が最大となる時間よりも早い。
・娘核種の放射能が最大となる時間では、娘核種の放射能と親核種の放射能とが等しくなる。
・娘核種の放射能は親核種 の半減期に従って減少していく。

過渡平衡に関連する過去問題は以下のようなものがあります。

平成17年度の化学問10
平成18年度の化学問8
平成19年度の化学問8
平成20年度の化学問10
平成21年度の化学問11
平成22年度の化学問6,問8
平成23年度の化学問9
平成24年度の化学問7,問8





放射平衡に関して-永続平衡-

昨日、放射平衡に関して出題頻度が高い壊変をいくつか記載しました。
放射平衡の問題は毎年必ず出題されています。

平成17年度の化学問5,問6,問10
平成18年度の化学問8
平成19年度の化学問7,問8
平成20年度の化学問9,問10
平成21年度の化学問10,問11,問12
平成22年度の化学問6,問8
平成23年度の化学問8,問9
平成24年度の化学問7,問8


放射平衡で出てくる親核種、娘核種の原子数を表す以下の式は非常に重要です。
必ず覚えるとともに理解してください。
(放射線概論P.134)





本日は永続平衡に関して重要なことを記載したいと思います。

永続平衡は、親核種1の半減期が娘核種2の半減期に比べて非常に長いときに成立します。

永続平衡が成立するとき、



より、



   

   

   


昨日の3つの壊変はいずれも親核種の半減期が娘核種の半減期に比べて非常に長くなっています。






親核種、娘核種、そして全放射能(親核種と娘核種の和)の経時変化の図は以下のようになります。
(放射性概論P.137)


永続平衡


娘核種の放射能A2は以下の式にしたがってに従って親核種の放射能A1に近づきます。



・経過時間が娘核種の半減期T2と等しいときは、娘核種の放射能A2は親核種の放射能A1の2分の1になります。
・経過時間が娘核種の半減期T2の2倍と等しいときは、娘核種の放射能A2は親核種の放射能A1の4分の3になります。
・経過時間が娘核種の半減期T2の3倍と等しいときは、娘核種の放射能A2は親核種の放射能A1の8分の7になります。

経過時間が娘核種の半減期T2の10倍程度になれば、ほぼA2=A1になります。

この式は非常に重要であり、平成23年度の物化生の問3のⅡに出題されています。

放射化分析において、中性子を照射して得られる生成核種の放射能もこの式で求められます。(放射性概論P.195)

平成17年度の化学問15
平成20年度の化学問13
平成24年度の化学問10

永続平衡については是非マスターしておいてください。

放射平衡-出題頻度が高い壊変-

放射平衡に関しては出題頻度が高い壊変は是非とも覚えたいですね。

○出題頻度が高い永続平衡







○出題頻度が高い過渡平衡





出題傾向-化学編-2

昨日アップロードした化学の出題傾向を眺めてみました。

出題頻度が高い分野としては以下のようなものがありますね。

・比放射能を求める問題
・放射平衡に関する問題
・核反応に関する問題
・中性子照射に関する問題
・測定対象と検出器に関する問題
・放射性気体の発生に関する問題
・放射性物質の沈殿に関する問題
・溶媒抽出法に関する問題
・同位体希釈法に関する問題(計算問題)


化学は多くの方が苦労する科目かとは思いますが、出題頻度の高い分野は是非抑えておけたらと思います。

出題傾向-化学編-

物理に引き続き、
第1種放射線取扱主任者試験の2005年から2012年までの8年間の過去問題から出題傾向をまとめてみました。

複数の分野、領域に属する問題が多いため、なかなか単純に分類することが難しい問題もありますが、もし勉強をする上で参考になれば幸いです。

年度別出題傾向(化学)

お勧めリンク

○過去3年間分の過去問題及び解答
 公益財団法人原子力安全技術センター
 http://www.nustec.or.jp/syunin/syunin05.html

○「放射線・放射能の基礎と測定の実際」冊子
 東京都立産業技術研究センター
 http://www.iri-tokyo.jp/oshirase/sasshi.html

○「放射線豆知識 暮らしの中の放射線」冊子
 高エネルギー加速器研究機構
 http://rcwww.kek.jp/kurasi/index.html

○「放射線物理計測基礎論」 佐々木慎一氏
 高エネルギー加速器研究機構
 http://accwww2.kek.jp/oho/OHOtxt4.html

○「おもな放射性核種(放射性同位体)」
 理科年表平成23年版 国立天文台編 (丸善出版株式会社のページ)
 http://pub.maruzen.co.jp/index/kokai/

出題傾向-物理編-2

昨日、物理に関して2005年から2012年までの出題傾向をまとめた表をアップロードしました。

この表から分かることをまとめてみました。

○毎年出題されているもの
・加速器に関する問題
・W値またはε値に関する問題
・放射線測定器に関する問題
・シンチレーターに関する問題


○7年出題されているもの
・阻止能、照射線量、吸収線量、カーマなど用語に関する問題
・単位に関する問題
・GM計数管に関する問題
・光子と物質の相互作用に関する問題、とりわけコンプトン散乱に関する問題


○6年出題されているもの
・荷電粒子の阻止能、飛程に関して
・反跳エネルギーに関して
・核反応に関して
・壊変に関して
・オージェ電子に関して
   

○計算問題の出題頻度が高いもの
・運動エネルギー、波長などに関して
・中性子の弾性衝突に関して
・GM計数管に関して
・荷電粒子の阻止能、飛程に関して
・反跳エネルギーに関して
・コンプトン散乱に関して

出題傾向-物理編-

第1種放射線取扱主任者試験の2005年から2012年までの8年間の過去問題から出題傾向をまとめてみました。

複数の分野、領域に属する問題が多いため、なかなか単純に分類することが難しい問題もありますが、もし勉強をする上で参考になれば幸いです。

年度別出題傾向(物理)

参考書について

以前、第一種放射線取扱主任者試験の参考書について少し書きました。

参考書としては、
放射線概論放射線取扱主任者試験問題集(過去問題)が基本
放射線取扱の基礎(日本アイソトープ協会)マスターノート(メジカルビュー社)を必要に応じて使用

「放射線概論」、「過去問題」は必需品と言ってもいいかと思いますので、ここでは「放射線取扱の基礎(日本アイソトープ協会)」と「マスターノート(メジカルビュー社)」について、私が使用した感想を書きたいと思います。

《放射線取扱の基礎(日本アイソトープ協会)》
IMG_4980.jpg

「放射線概論」を読んだ後にこの本を読むと理解度が増すと思います。
カラー刷りで、図表、絵も多くイメージ的に分かりやすい参考書だと思います。
「放射線概論」に記載されていないことも載っています。
付録として、最後に「主要な放射性同位元素のデータ」がありますが、私はこれを放射性核種の辞書のように使用しました。
「放射線概論」を使用せずに「放射線取扱の基礎」のみで勉強するのは少し物足りないかな・・・という気もします。
私の中では「放射線概論」がまず第一であると感じます。

《マスターノート(メジカルビュー社)》
IMG_4979.jpg

この本は、放射線に関してある程度知識がある人が読まないとなかなか使いこなせない参考書ではないでしょうか。
法令に関しては、私は放射線概論が読みづらく、このマスターノートでほとんど勉強をしました。よくまとめてあったと思います。
その他の教科に関しては、重要事項をまとめた参考書だと思いますので、放射線に関する知識が増したころの試験前のチェックや少し空いた時間(例えば電車の中、会社の昼休みなど)に勉強するには良い参考書だと思います。
(ただ、結構ミスプリントがありますので気をつけてください)

放射線取扱主任者の勉強は結構時間がかかります。
前にも書きましたが、
時間を計って過去問題を解く場合、物理、化学、生物、法令は1時間15分です。
平日の夜なら復習も含めると1日1教科がやっとではないでしょうか。
4教科するのに4日です。


物化生、管理測定技術は1時間45分です。平日の夜では復習まで考えると1日1教科できるかどうか・・・
土日に物化生、管理測定技術の2教科を解いたとしても、1年分の過去問題6教科全てを解くのにおよそ1週間かかります。

先日、7年分を解くのに最低でも1ヶ月はかかると書きましたが、2ヶ月近くかかることになりますね・・・
それだけ放射線取扱主任者の勉強は結構時間がかかります。


そこを踏まえて長期的な勉強計画を立てることが合格への第一歩だと思います。

いろいろな参考書を勉強するのは時間的にも大変かと思いますので、一番自分に合った参考書に絞って勉強をするのがよいのではないかと思います。

ヨウ素

     

ヨウ素は放射線取扱主任者試験では重要核種の一つである。

平成18年度化学問14
平成21年度化学問17
平成23年度化学問15
平成24年度化学問13


是非、以下のことは覚えておいて欲しいと思います。

安定同位体:127I
放射性同位体:123I、125I、128I、129I、131I

123I EC100% 半減期13.2時間 半減期が短く体内投与向き、インビボ検査
   低エネルギーγ線159keVとTeの特性X線27.5keVを放出する。
   γ線エネルギーが159keVと低い 
   画像解像度が高く、シンチカメラ、シングルフォトン放射断層撮影(SPECT)に利用

125I EC100% 半減期60日 半減期が長いので体内投与は不向き、インビトロ検査
   低エネルギーγ線35.5keVとTeの特性X線27.5keVを放出
   前立腺がん125I挿入小線源療法 
   ラジオイムノアッセイ(RIA)、イムノラジオメトリックアッセイ(IRMA)
   たんぱく質の標識に利用(K125I)
   オージェ電子は超ミクロオートラジオグラフィーに使用(SEMレベル)
   125I専用の薄型NaI式検出器、井戸型NaI(Tl)で測定可能

128I 半減期25分 443keVのγ線の反跳(ホットアトム)で生成
   中性子放射化分析に利用

129I β-壊変 半減期1570万年 2次宇宙線と大気中のキセノンの反応で生成
   地球誕生時は天然放射性核種として存在していたが半減期が短く減衰
   (26Alも半減期が70万年と短いため同様に減衰)

131I β-壊変 半減期8日 β線:334keV γ線:364keV 
   甲状腺治療に使用
   治療が目的の場合は、近傍にエネルギーを効率よく付与するβ線がいい

語呂合わせ②(単核種元素など)

放射線主任者試験の勉強をしていく上で、放射性核種の暗記は避けて通れません。
先日は周期律表の暗記の語呂合わせに関して書きましたが、今日は私が覚えた放射線核種の暗記の語呂合わせを少し紹介したいと思います。

これらは私が考えたわけではなく、ホームページを検索していて見つけたもので、非常に覚えやすかったものです。この語呂合わせをお考えになった方、勝手に使わせていただいてすみません・・・
(多少私なりに変更しているところもありますが・・・)


①単核種元素(安定同位体が1つのみの元素)の覚え方
9Be 19F 23Na 27Al 31P 45Sc 55Mn 59Co 75As 93Nb 89Y 103Rh 127I 133Cs 197Au 209Bi
別荘ふうなあるプレイス すごく真面目なこひ(恋)に溺れ 一途に浪人 愛せよ 乙女美人

②EC(軌道電子捕獲)壊変をする核種の覚え方(EC100%)
7Be 201Tl 123I(125I) 75Se 55Fe 51Cr 57Co 68Ge 54Mn 67Ga 85Sr 133Ba 139Ce 109Cd 111In
べったりよせて 黒こげマンがするばっせ カードイン 

③純β壊変物質(β線のみ放出しγ線は放出しない)
89Sr 90Sr 45Ca 35S 32P 63Ni 90Y 89Tc 106Ru 42Ar 147Pm 87Rb 3H 14C
するするカスピにいってくる あれ ごご ルビー ハイシー

④EC, β+壊変する核種の覚え方
11C 13N 15O 18F 22Na 26Al 30P 57Ni 64Cu 65Zn 68Ga

11C 13N 15O 18F → 陽電子放射断層撮影(PET)製剤
18F 22Na 26Al 30P → ふうなあるプレイス(単核種元素で質量数が1減)
57Ni 64Cu 65Zn 68Ga → にドアが(周期律表順)



虹法師さん、ありがとう

虹法師さんのブログ「目指そう放射線主任」で、本ブログを紹介していただきました。
虹法師さん、ありがとうございます。大変光栄に思います。

私も放射線取扱主任者試験の勉強をしていた際には、虹法師さんのブログから多くのことを学ばせていただいていましたので、こうして虹法師さんと繋がりが持てたことを大変嬉しく思います。

本ブログにも、虹法師さんのブログ「目指そう放射線主任」のリンクを貼らせていただきました。ためになる情報が盛りだくさんですので、皆さん是非覗いてみてください。

本年度の試験まで半年をきっています。
是非、本年度受験する方のために、毎日ひとつでも役に立つ情報を提供しようと思い更新しています。

光子と物質の相互作用

先日も書きましたが、光子と物質の相互作用の関係を表す図は非常に重要な図です。
光子と物質の相互作用図

放射線概論にも載ってます(P.114)
自分で描けるようにしておくと必ず役に立ちます。

《平成21年度物理問18》
鉛と光子の相互作用を判断する場合、鉛は原子番号Z=82なので、上図からコンプトン散乱を起こす光子のエネルギーは500keVから4MeVくらいであることが分かります。
よって、平成21年度物理問18の選択肢Dは誤りであることが分かります。

《平成23年度物理問18》
光子が水中に入射する場合を考えると、水の実効原子番号は7.5なので上図からコンプトン散乱が支配する範囲が大きいことが分かります
A.0.1MeVの光子と水との相互作用は、図よりコンプトン散乱であるため正しい。
B.鉛は原子番号Z=82なので、1MeVの光子と鉛との相互作用は、図よりコンプトン散乱で
  あるため誤り。
C.2MeVの光子と水との相互作用は、図よりコンプトン散乱であるため誤り。
D.10MeVの光子と鉛との相互作用は、図より電子対生成であるため正しい。

よって、平成23年度の物理問18はADが正しいため、正答は2となります。

図から分かるように、およそ1~3MeVの光子では、全ての物質とコンプトン散乱を起こすことになります。

物理学の勉強法その2

先日、物理学の勉強法その1で
『「1.予備知識」ここはさらっと流しましょう(笑)』
と書きましたが、次のことは覚えておきましょう。

光は波と粒子の両方の性質を有しています。

光子のエネルギーの公式
    
 
ちなみに、
平成24年度の物理学問1はプランク定数hの値を覚えておかないと解けない問題でした。

また、運動量Pは、

 

ドブロイの波長 は、

 
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