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GM計数管

ブログをお読みいただいている皆さん、こんにちは。
3月に入りましたね。
ここ数日暖かい日が続いていましたが、今日からまた例年の3月らしい気温に戻るみたいですね。しかし、春はすぐそこまで来ているように思います。
暖かくなると、今度は花粉などが飛び交う季節になりますが、体調管理に気を付けて勉強に頑張って下さい。

さて、今日はGM計数管のまとめを簡単にしたいと思います。

GM計数管で覚えておきたいこと

放射線により気体中で発生した電子やイオンは、ガス分子と衝突しながら正または負の電極に引き寄せられます。電子は衝突の合間に強く加速され、次の衝突の際にガス分子を電離して新たに電子-イオン対を生成します(電子なだれ)。電子-イオン対の数が増幅され、パルス波高が大きくなることをガス増幅といいます。
イオンは衝突の密度が大きいため加速されにくく、イオンによるガス増幅を起こさせることは難しくなります。

GM計数管ではガス増幅が極めて大きく、電子なだれは芯線全体を覆うことになります。電子に比べて移動速度の遅い陽イオンによって芯線全体がさやのように覆われます。
移動距離は、電子は小さく陽イオンは大きいため、GM計数管では信号の大部分は陽イオンによるものです。

GM計数管はγ線、β線の測定が適している検出器で、特徴を簡単にまとめると以下のとおりです。
・放電現象に基づく検出器である
・パルス高は初期の発生した電子-イオン対に無関係で一定であるためエネルギー測
 定はできない
・分解時間が大きい(100μs)ため高線量場では窒息現象に注意が必要である
・GM領域ではガス増幅が極めて大きいので増幅器は不要である
・ガス増幅が大きく芯線が陽イオンで覆われ電場強度が下がることを防ぐためクエンチン
 グガス(内部消滅ガス)として計数ガスにハロゲンガスや有機ガスを加える
・クエンチングガスは分解することで作用する
・GM計数管で使用するガスはQガス(He+イソブタン)である (GHQと覚える)
・分解時間のために計測できないことを「数え落とし」という
 
 数え落としの割合(誤差)
 =(正味のカウント-実測カウント)/正味のカウント=nτ (n:実測カウント τ:分解時間)
 
 正味のカウント数
 =実測カウント/(1-実測カウント×τ)=n/(1-nτ)

(平成20年物理問29など参照)


GM計数管のβ線測定においては、放射線概論P346に記載されている後方散乱や幾何学的効率についても過去問題を解きながら学習しておくことも必要です。
(平成17年管理測定技術問4、平成24年管理測定技術問1Ⅱなど参照)

幾何学的効率に関しては
 http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-81.html



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比例計数管

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。

今年は4年に一度のうるう年のため、本日2月29日が存在します。
早いものですね、今年に入ってもう2か月が終わろうとしています。

さて、前回電離箱について簡単にまとめましたので、今日は比例計数管に関して是非とも暗記しておきたいことを簡単にまとめてみました。

比例計数管で覚えておきたいこと

・陽イオンは加速されにくい
・電子は陽極付近で強い電場で加速され、さらに気体を電離させる(電子なだれ)
・電子-イオン対が増幅されパルス波高が大きくなるため、パルス波高は最初に発生し
 た電子-イオン対に比例する(エネルギー分析が可能)
・移動距離は電子は小さく、イオンは大きい
・分解時間:数μs
・比例計数管ではPRガス(Ar+メタン)または純粋なメタンも使用。
 PM AM(P:proportional(比例)、M(メタン)、A(Ar))と覚える。
・比例計数管の分解時間は数μs

H19管理測定

・上図は平成19年度の管理測定問1の図で、比例計数管の印加電圧と計数率の関係を表した図です。領域1、領域2はプラトーと呼ばれます。気体検出器であるGM検出器でも同様のプラトーが見られます。プラトーは長く傾斜がない方が好ましいといえます。
 プラトーの場所は検出する粒子の種類に依存します。低い印加電圧では、α線のみが測定され、高い印加電圧ではα線とβ線の両方が測定されます。すなわち、α線とβ線の弁別が可能となるということです。エネルギー測定も可能ですが、β線は飛程が10m程度と長いため壁にぶつかりエネルギーの一部しか電子-イオン生成に変換されないため不適となります。
 ちなみにβ線のエネルギー測定はプラスチック・シンチレーターや表面障壁型Si半導体検出器が使用されます。

・BF3ガスを用いる比例計数管、Heガスを用いる比例計数管は熱中性子の検出器として使用されます。 
 
 BF3比例計数管  断面積3800b
  
 3He比例計数管 

 中性子の検出器であるレムカウンタは、Heガスを用いる比例計数管、BF3ガスを用いる比例計数管をポリエチレン減速材で覆ったものです。

・ガスフロー型検出器 : 2π型は検出効率50%、4π型は検出効率100%


電離箱について

ブログをご覧の皆さん、こんにちは。
昨日、一昨日は、この時期には考えられないような暖かさでしたね。春一番も吹いた地域もありました。
今日からは一転また寒い日になるようです。
寒暖の差が激しいと体調を崩しやすくなりますが、体調管理には十分気を付けて試験までの6か月間勉強に励んでください。

学習スケジュールとして、
できれば4月から、遅くともゴールデンウィーク明けからは過去問題に取りかかれるように今の時期にしっかりと放射線概論などの参考書で勉強を行って下さい。

今日は管理測定技術の試験でも出題されやすい電離箱について是非とも覚えておいてほしいことを簡単にまとめてみました。


電離箱で覚えておきたいこと

・放射線によって電離した気体中のイオン対を電気信号として検出する
(電離電荷を測定)
(電流の単位[A]は1秒間に流れる電荷量であるから、[A]=[C/s]である)

・気体としては空気が一般的である
・電荷の増幅は起こらない(初期の電荷量に相当する出力)
・吸収線量や照射線量の測定に利用
・感度は良くないが、エネルギー特性に優れ、線量率依存性も小さい
・高線量用(数百μSv~mSvくらい)で自然放射線の検出には不向き


○空洞電離箱を用いたブラッグ・グレイの空洞原理は重要
 過去の出題としては、
 平成18年度管理測定技術問2Ⅱ
 平成21年度管理測定技術問2
 平成23年度管理測定技術問2

ブラッグ・グレイの空洞原理は、このブログの以下のページで解説しています。
 → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-148.html

W値
 W値の定義は「1対のイオン‐電子対を生成するために必要なエネルギー」であり、荷電粒子にのみ適用されます。物質(元素)にあまり依存しませんが、一般的に原子番号の大きい気体ほどW値は小さくなる傾向があります。

  W(He):41eV > W(Air):34eV > W(Ar):26eV > W(Xe):22eV

参考までに、W値は電離エネルギー(イオン化エネルギー)のおよそ2倍(W≃2I)となります。電離エネルギーは元素によらず、概ね13.6eVの値になります。



最近の管理測定技術の試験においてブラッグ・グレイの空洞原理に関する出題は平成23年以来出題されていないので、今年の試験あたりでそろそろ出題されるかもしれません。

しっかりと勉強して必ずマスターしてください。



25年度管理測定技術問題に関して

今年度の管理測定技術の問題に関して、少しだけコメントを・・・

問1
Ⅰγ線スペクトロメトリに関して、光子と物質の相互作用で重要な光電効果、コンプトン効果、電子対生成に絡めた問題です。

Ⅱガンマ線が同時に放出されるカスケードの現象に関する問題です。
 平成17年度管理測定技術問3Ⅱの類題と言えるかと思います。
 (平成17年度は60Coの1.173MeV、1.333MeVの2つのγ線に関して出題されています)
 
 少しとっつきにくい問題かと思います。(私はあまり得意でない問題です・・・)

問2
Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ
 核反応に関する問題です。
 生成される娘核種、放出されるα線の運動エネルギーを求める問題は過去にも物理、化学でもよく出題されています。

 このブログでは、
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-82.html
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-158.html
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-68.html

問3
Ⅰ加速器に関する問題です。光子のエネルギーが非常に大きい時に起こりうる光核反応で放出される中性子と絡めています

ⅡPET(陽電子放射断層撮影)製剤に関する問題です。
 平成23年度管理測定技術問4Ⅰの類題ですね。

 このブログでは、
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-44.html

Ⅲγ線による外部被ばくに関する問題で、1cm線量当量率定数から1cm線量当量を求める問題と半価層、1/10価層を求める問題ですね。
 
 このブログでは、
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-163.html
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-90.html
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-127.html
  
問4
ⅠGM計数管とβ線の核種測定法であるフェザー法に関する問題ですね

Ⅱ液体シンチレーションに関する問題です。 

Ⅲ計数率から濃度を求める計算問題です。

ⅣGe検出器とγ線のバックグラウンドに出現する40Kと208Tlに関する問題です。
 (後者については昨日書きました)

問5
Ⅰ内部被ばくと臓器親和性に関する問題です。

Ⅱ内部被ばく線量の評価(体外計測法、バイオアッセイ法)に関する問題です。

Ⅲ放射性物質を吸入した場合の対応に関する問題です。

問6
Ⅰ個人線量計に関する問題ですね。

Ⅱ宇宙線からの外部被ばくに関する問題です。
 少し、聞きなれない言葉もあり戸惑う問題かもしれません。
 
 本問題の出題元は以下からではないでしょうか・・・
 
 航空機搭乗者の被ばく線量 (09-01-05-11)
  → http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=09-01-05-11

Ⅲラドン、トロンに関する問題です。

 このブログでは、
  → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-48.html

問1Ⅱや問6Ⅱなどは少し戸惑う問題かもしれませんが、全体的には6割は得点できそうに思いますが、皆さんいかがでしたでしょうか?

表面汚染密度、外部被ばくにおける線量率

表面汚染に関する問題や非密封放射性同位元素の取扱いに関する問題は非常によく出題されています。

表面汚染の測定方法について
(放射線概論P.504-505)

①直接法:固着性、遊離性の両方の汚染の検出
②間接法(スミア法):遊離性の汚染の検出


固着性汚染:体外被ばくのみ問題となる
遊離性汚染:体外、体内被ばくの両方が問題となる。


①直接法:サーベイメータを使用して汚染を検査する
 線源自身の汚染、バックグラウンドの高い場所では不向き
 測定時間は時定数の3倍以上に設定 測定時間を時定数の3倍 に設定しておけば、十分
 な計数率が得られる。(時定数とは最終値の63.2%に達する時間)

直接法による表面汚染密度を求める公式

 

A:表面汚染密度[Bq/cm2]、N:測定計数率、Nb:バックグラウンド計数率、
ε1:α,β線などの検出効率、W:測定器の有効面積、εs:汚染の線源効率

線源効率εsは汚染線源の性状で変化するため、実験的に求めることが望ましいが、不明の場合は、
 0.25(0.15-0.4MeVのβ線及びα線)
 0.5(0.4MeV以上ののβ線)


(平成19年度管理測定技術問1Ⅱ,平成22年度管理測定技術問2Ⅲ参照)


②間接法(スミア法):ろ紙等により表面を拭き取り、その放射能を測定する
 32P(1.71MeV)などの0.26MeV以上のβ線ではスミア法で拭き取ったろ紙を液体シンチレーションで測定する場合、チェレンコフ光が利用できる。

間接法による表面汚染密度を求める公式

 

ふき取り効率Fは
 0.5(PVCなどの非浸透性固体表面)
 0.05(コンクリートなどの浸透性固体表面)
 0.1(浸透性、非浸透性の区分がない場合)


A:表面汚染密度[Bq/cm2]、N:測定計数率、Nb:バックグラウンド計数率、
ε1:α,β線などの検出効率、F:ふき取り効率、S:ふき取り面積、εs:汚染の線源効率

(平成22年度管理測定技術問2Ⅲ参照)

手や足の汚染測定にはハンドフットクロスモニタが使用される。


非密封放射性同位元素取扱い時の外部被ばくにおける線量率について
(放射線概論P.469)

放射能Q[MBq]の線源からr[m]離れた位置での線量率E[μSv・h-1]を求める公式

 

ΓE:線量率定数[μSv・m2・MBq-1・h-1]

この外部被ばくの低減化のためには、以下の3つが重要です。
 
 ①作業時間の短縮化
 ②遮へいの強化
 ③線源からの距離の確保


すなわち、「時間」「遮へい」「距離」の三原則です。


遮へいのための半価層、1/10価層の公式も必ず暗記しておいてください。
 → http://radioisotope1.blog.fc2.com/blog-entry-127.html


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